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Side Sgi
「…ごめん、我慢できなかった」
人の目がないところで二人きり、というのは初めてだった。
家に入ると興味津々という風に俺の部屋を見渡すA。
大掃除、マジで頑張った。えらい昨日の俺。
家に来れたのが嬉しいのか、なんだかご機嫌の様子のAがたまらなく可愛くて
思わず腕を引いて抱きしめていた。
…俺こんなんで今日から持つのかしら。
「ずっと、こうしたかったの」
「…」
「…Aは？」
「…心臓がもたない…」
「かわいい、俺が我慢できるかわからない」
「やめて」
「やだ、やっとできんだもん」
後ろから抱きしめているから、Aがどんな顔をしているのかわからなくて
それをいいことに散々我慢していたことを言っていると、
やがて俺の腕の中でAが向きを変えて、俺を見つめ上げる。
ちょっとだけ困ったように眉を下げてるA、可愛すぎて困る。
「ほんとに、これ以上もたないから、だめ」
「…いいんじゃない？」
「ばか」
知らないよ、とAは小さく呟くと、背伸びをして唇が重ねられる。
…ごめん、いいんじゃないとかいって。やっぱだめかも。
どんな顔してるのか見られたくなくて、その小さな頭に手を添えて俺の胸に押し付ける。
「ほんと、好き」
「やめて」
「…買い物、いこっか」
「誰のせいよ」
「A」
「意味わかんない」
俺の彼女可愛すぎんか。何回でもいうけど。
も、離して、とAが俺から離れて玄関へ向かっていく。
照れてるね、可愛いね。今日たくさん一緒に居ようね。
いくら職場が一緒だとは言えできることは限られていたし、
少なからず寂しい思いさせてたのかな、とちょっと申し訳なく思いながら、
その背中を追いかける。
…もういらないって言うくらい俺の気持ち受け取ってね。
いらないって言われたってあげるからさ。
二人で外に出るとそのひんやりとした空気にお互いの気持ちが落ち着いていく。
隣を歩くAの手をとると、当たり前のように指が絡められた。
小さなやわらかい手が心地いい。
「何買うの」
「夕飯と明日のご飯の材料とあとAのいろいろ」
「…いろいろ？」
「シャンプーとか歯ブラシとか、いるでしょ」
「…いいの？」
「置いときなよ。いちいち持ってくるの大変じゃん」
これからたくさん来るでしょ、というと、嬉しそうに笑って俺をみあげて
うん、とかわいらしく頷いてくれた。
…帰したくないな？
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とぉと - いや、みんなして可愛いかよ (2021年5月6日 20時) (
レス) id: 81b7d60823 (このIDを非表示/違反報告)
Yuki(プロフ) - 時々繋がりが見えるところ楽しみに読ませていただいてます！体調の方快方に向かっているようでよかったです。更新していただくのとてもとても嬉しいですがどうか油断なさらずご自愛くださいね。返信は不要です。 (2020年6月25日 1時) (レス) id: a2999cd47b (このIDを非表示/違反報告)
黄色い恐竜(プロフ) - Yukiさん» コメントありがとうございます！お気遣いもいただいて嬉しいです…のんびり更新していきますのでゆるくお付き合いいただければと思います。これからもよろしくお願いします！ (2020年6月15日 22時) (レス) id: f5683b3f6a (このIDを非表示/違反報告)
Yuki(プロフ) - いつも潤いをありがとうございます！ご体調の方大丈夫でしょうか？どうかご無理をなさらないでくださいね。気長に楽しみにお待ちしております。 (2020年6月15日 15時) (レス) id: a2999cd47b (このIDを非表示/違反報告)
黄色い恐竜(プロフ) - ゆうかさん» ありがとうございます！ぽちぽち更新していきますのでこれからもよろしくお願いします！ (2020年6月8日 23時) (レス) id: f5683b3f6a (このIDを非表示/違反報告)
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作者名：黄色い恐竜
| 作成日時：2020年5月21日 18時
