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Side You
「なになに、かんちゃんスランプなの〜？」
「息抜きに動画に出るってのはどう？」
「河村さん隙あらば引き込みますね」
どうやら皆さん休憩に入るきっかけになったようで、張りつめていた空気がわかりやすく緩まる。ちょうど撮影から戻ってきた山本さん、河村さん、こうちゃんにも聞かれてしまったようだった。こうなったらスランプに陥ったかもしれないテイで突き通すしかない。実際あまり身が入らず、文章を打っては消してとしていたのは本当で。
「記事大丈夫？締め切りのばそか？」
「あーいや、大丈夫です、なんとかします」
川上さんが空いていた隣の席に腰掛けそんな提案さえしてくれる。そんなやばい顔をしてただろうか。どうにか集中すればなんとかなると言い聞かせその申し出を断る。
「そ？まあむりそーやったら教えて」
「すいません〜…」
「これあげる」
任せてもらえるのはありがたい。うなだれたまま謝れば目の前に小さなチョコレートが置かれる。こんな事初めてで、いいんですか！と勢いで起き上がっては彼ほどではないが長身の編集長を見上げてしまう。私の大袈裟な反応にふは、と笑いをこぼしたと思えば、糖分大事やからね、と手をひらりと振りまた自席へ戻って行った。
「…おいしい〜〜〜！」
「うーーーわーーーーかんちゃんいいなあ！
川上さん俺にはないんすかー！」
「こうちゃんはこないだあげたでしょ」
「えっ川上おれは？！おれは？！？！」
「伊沢さんはー…じゃああげます」
川上さんはどうやら大袋に入ったチョコを持っているようで、伊沢さんに投げてよこしている。それを見てまたわめくこうちゃん。みんなが笑顔で、楽しくて。
ここに須貝さんがいたらもっと楽しいんだろうな。
「…え？」
「かんちゃん？どしたの？」
「あいや、なんでもないです」
「ふーん？」
自分の思考が驚くべき程スムーズに彼に支配されていることに気が付いて、それがまた気が付いた時には声になってしまい、それを山本さんに拾われてしまった。なにか不思議そうに、でもそれ以上は聞かないでいてくれた山本さんには感謝しかない。
それでもやっぱり、不思議と考えてしまうのは彼のことだった。誰よりもお兄さんな須貝さんなら、この場でもきっと穏やかにこうちゃんにかまってあげたりするのかなぁ。
…そうだ、彼はお兄さんだ。私との差は…7歳？6歳？離れていることになる。
…どう考えても恋愛対象に入れないのでは。
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黄色い恐竜(プロフ) - なぎささん» コメントありがとうございます！ご丁寧にありがとうございます…！まだまだ知識が浅くて申し訳ないです、訂正と今後の参考にさせていただきます、これからもよろしくお願いします！ (2020年5月9日 13時) (
レス) id: f5683b3f6a (このIDを非表示/違反報告)
なぎさ - はじめまして。作品の設定だったり、sgiさんの心理描写がリアルで読んでてとてもキュンとします！ご迷惑でしたら削除していただいて構わないのですが、現実のkwmrさんはsgiさんに敬語でお話しされているようです。もし現実に忠実な設定にされる場合はご参考ください！ (2020年5月9日 3時) (レス) id: 72acd9cf45 (このIDを非表示/違反報告)
黄色い恐竜(プロフ) - スイさん» コメントありがとうございます！楽しんで頂けていて嬉しいです…このもどかしいのが続くのが耐えられないので早々にラブラブさせようと思っています。これからもよろしくお願いします！実は私もスイさんのお話いつも拝読させていただいて、コメント頂けて嬉しいです！ (2020年5月1日 0時) (レス) id: f5683b3f6a (このIDを非表示/違反報告)
スイ(プロフ) - はじめまして。いつもかんちゃんとsgiさんのもどかしさを楽しませてもらっております。後半にラブラブパートがくると聞いてさらにお話の続きが楽しみになりました…！陰ながら応援させて下さい。 (2020年4月30日 22時) (レス) id: 2b1fce6966 (このIDを非表示/違反報告)
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作者名：黄色い恐竜
| 作成日時：2020年4月20日 15時
