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Side You
山本さんに飲みに連れて行ってもらった日。
「私、ここで一番かわいがってもらうようになります」
「…え」
もう私以上に切なそうに悲しそうに眉をさげる山本さん。ここまで話を聞いていれば、あまりにも脈がないというか希望なさすぎで、むしろ悲しさよりすっきりと諦めがついてしまった。ただその諦めというのは、恋人になることに対して、であって、自分の気持ちはどうしようもなかった。やっぱりあの笑顔が見たいし、隣にいていろんなお話をしたいし、もっと仲良くなりたい。だったらいま告白して振られて気まずくなるくらいだったら、彼にとって「職場にいるやたら懐いてくる妹みたいなやつ」のポジション狙ったほうがお互いいいじゃないか。よっぽど嫌いな人でもない限り、自分に好意を向けられて嫌な人はいないだろうし。
と、山本さんに聞いてもらうと。
「…それかんちゃんつらくないの？」
「んー…あんまり。だって絶対須貝さんは私のこと好きにならないし」
既に彼女持ちで、その彼女と長く付き合ってて、私とは違う年上の大人な女性。こうやって仲良くしていくうちに他に私に好きな人ができればそれでいいわけだし、来月からしばらく会わなくなるんだから、それで忘れられるかもしれない。
「そっかぁ…。ね、こうやって聞いちゃったんだし僕はかんちゃんの味方でいさせてね」
「優しいなあ。私の惚気付き合ってくださいね」
「任せて」
誰にも言うつもりはあまりなかったけど、こう言ってくれる人がいるのはありがたかった。
その日は日付が変わる前にはお互い家に帰れるように解散。山本さんに話を聞いてもらえたからか、私はとてもすっきりした気持だった。
明日からはもう全力でかわいがってもらおう。
翌日。
出勤した私は迷うことなく須貝さんの隣を陣取った。
テンション高いね、なんていわれるから正直に答えると、ちょっとびっくりしたようだけどいつでもきたらいい、と言ってくれる。…わたし、言われたこと忘れないですからね、須貝さんが言ったんですからね。
明日以降もお隣いただきますからね。…重いかな。
そのままぼちぼち会話をしながら午前の作業を終えると。
「…あ、ねえかんちゃん」
「なんですかぁ」
「…10歳上の女の先輩に誕生日プレゼント渡すってなったらなににする？」
「彼女さんですか？」
「はや」
「いや絶対そうじゃん」
…この相談真剣にのったら、これからも頼ってくれる？
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黄色い恐竜(プロフ) - なぎささん» コメントありがとうございます！ご丁寧にありがとうございます…！まだまだ知識が浅くて申し訳ないです、訂正と今後の参考にさせていただきます、これからもよろしくお願いします！ (2020年5月9日 13時) (
レス) id: f5683b3f6a (このIDを非表示/違反報告)
なぎさ - はじめまして。作品の設定だったり、sgiさんの心理描写がリアルで読んでてとてもキュンとします！ご迷惑でしたら削除していただいて構わないのですが、現実のkwmrさんはsgiさんに敬語でお話しされているようです。もし現実に忠実な設定にされる場合はご参考ください！ (2020年5月9日 3時) (レス) id: 72acd9cf45 (このIDを非表示/違反報告)
黄色い恐竜(プロフ) - スイさん» コメントありがとうございます！楽しんで頂けていて嬉しいです…このもどかしいのが続くのが耐えられないので早々にラブラブさせようと思っています。これからもよろしくお願いします！実は私もスイさんのお話いつも拝読させていただいて、コメント頂けて嬉しいです！ (2020年5月1日 0時) (レス) id: f5683b3f6a (このIDを非表示/違反報告)
スイ(プロフ) - はじめまして。いつもかんちゃんとsgiさんのもどかしさを楽しませてもらっております。後半にラブラブパートがくると聞いてさらにお話の続きが楽しみになりました…！陰ながら応援させて下さい。 (2020年4月30日 22時) (レス) id: 2b1fce6966 (このIDを非表示/違反報告)
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作者名：黄色い恐竜
| 作成日時：2020年4月20日 15時
