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「あれ、今日は行かないんだ。」

「眠いから。…っていうか、影山は?最近話せてねぇんだけど。」

「なんかコーチと”特訓”してるらしいよ。」

「頑張るねぇー…。」


俺は髪をほどき、大きく伸びをした。

「あのさ、」と月島が沈黙を破った。


「譲羽って何で転校してきたの?親の転勤とかじゃないでしょ?」

「…。」

「君の実力じゃあ、引く手あまただったんじゃないの?何であえて烏野に?
こんな、県予選敗退のお世辞にも強くない学校に?何を隠してんの?」


俺は「はぁ、」と息を吐いた。

別に、隠してるわけじゃねぇよ?

言ったところで、お前らに関係ないだろ。


「成り行きかな?」

「ちょっと、答えになってないんだけど。」

「…ある小さな水槽に、大きな金魚が住んでいます。その水槽は大きな金魚にとって息苦しくて、
でも外に出ると水が無くて死んでしまいます。」

「何の話?」

「ある小さな水槽に小さな金魚が住んでいます。その金魚はその水槽で広々快適に過ごしますが、
自分が強いのだと錯覚してしまいます。」

「…。」

「さて、どちらの金魚の人生が幸せでしょうか?」

「何が言いたいわけ?」

「それぞれ、適した世界があるよねって事。」


困惑する月島を置いて、俺は先に部屋に戻る。



「【お前には”華”が無い。】」

「【何故、この程度の事が出来ない。それでも俺の息子か!】」



「…久しぶりに、嫌なこと思い出したな……。」

・→←第五章、能ある烏は…。



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蒼穹のサブ - ありがとうございます!頑張ります!! (4月8日 15時) (レス) id: 3240649a16 (このIDを非表示/違反報告)
とむ - めっちゃ好き!更新がんば!!!! (4月1日 19時) (レス) @page16 id: 2262dfa315 (このIDを非表示/違反報告)

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作者名:蒼穹のサブ | 作者ホームページ:なし  
作成日時:2024年2月28日 5時

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