冷めた欲望に咽び泣いて瞼の中。 (ページ18)

今日:30 hit、昨日:9 hit、合計:7,706 hit

・ページ18

必要な荷物は…着替えとシューズとサポーター、

歯ブラシセット…あ、タオルもいるな。

東京の強豪、因縁の相手…なんかワクワクするな。

「…おい山口、日向と影山(変人コンビ)は行かねーの？」

「譲羽はこの間の練習遅れたから知らないか…。実は2人テストで赤点とって補習だって。」

「ダッセー(笑)」

「譲羽ボゲェ！！」

「うわっ、地獄耳かよ。赤点ヤローは黙っててくださーい！」

「譲羽は大丈夫だったんだね(笑)」

「俺こう見えて編入生だぞ？赤点回避くらい余裕だ。」

日向と影山に「補習頑張れよー(笑)」と手を振ってバスに乗り込む。

誰の隣に座ろうかなと迷っていると菅原さんが「譲羽。」と手招きしてくれた。

「良いんですか？」

「大地はコーチの隣、旭は西谷と座るから俺1人なんだよな。」

「ありがとうございます！」

荷物を前に抱えて菅原さんの隣に座った。

コーチが「ちゃんと寝とけよー。」と言ったので、

菅原さんが寝たタイミングを見計らって瞼を閉じた。

合宿遠征なんか、”あの時”以来だな。

あの時はいやいや連れていかれたって感じだけど、

今回は少しだけ楽しみだ。