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「っ…………。」
答えられなかった。
あの時と一緒だ…。
お袋に問われた、あの日と…。
「嫌いじゃなくって、ちょっとでも好きなんだったら…俺がおっきくしてやるよ!
ちょっとの好きって気持ち…でっかくしてやる!」
「っ!」
影山の瞳はまっすぐ、俺の目じゃなくって…その先を見ていた。
あぁ…いいなぁ。
そんな綺麗な瞳…、昔の自分を見てるみたいだ。
また、あんな綺麗な目…出来るのか?
俺の心の奥底にしまっていた箱の封印が解かれていく。
箱の中から、溢れ出す。
また、バレーボールをしたい。
「自分の気持ちに素直になれよ!!」
「…っぷ、あははっ!」
「??」
「お前、おっきくしてくれんのか?このちょっとの気持ちを。」
「あぁ、約束する。お前に
この、バレーボール馬鹿を信じてみるのも面白そうだ。
どうせなら、本気でバレーボールができる場所に居たい。
「頼むぜ、影山。」
「おう。」
キーンコーンカーンコーン…
「うわ、やべぇ…チャイム鳴ってるぞ!」
「五限目化学だろ?サボろうぜ、影山。」
「お前、思ってた以上に不真面目だな。」
「アンタも共犯な?」
面白いことが起きる予感しかしない。
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蒼穹のサブ - ありがとうございます!頑張ります!! (4月8日 15時) (レス) id: 3240649a16 (このIDを非表示/違反報告)
とむ - めっちゃ好き!更新がんば!!!! (4月1日 19時) (レス) @page16 id: 2262dfa315 (このIDを非表示/違反報告)
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