第一章、冷淡と情熱。 ページ2
県内一の強豪校には落ちた。
まあ、入試で一つも文字を書かなったら当たり前か。
ちょっとした反抗のつもりだった。
「…出ていけ。」
そう言われたときは、正直嬉しかった。
「二度と、我が家の敷居を跨ぐな。」
嬉しかった。
この狂った奴と絶縁出来ることに。
高校からは地元を離れて一人暮らし。
編入届を書くのが面倒だったが別にどうでもいい。
アイツと金輪際関わらなくて良いのだから。
「案外広い部屋借りれたな。やっぱり地価が安いからか?」
大きな窓に広がるのは疎らに立っているマンションと
ただただ広がる山に、至る所に自然。
実家とは大違い、田舎だな。
「譲羽さん、この荷物どこに置いたらいいですか?」
「あ、そこに置いておいてください。後は自分でやるので。」
さっさと荷解きしないといけないな。
あと、近所の下見と…これは良いか、関係ないし。
「あー、日用品どこに入れたんだっけ?」
似たような箱が多くてどこに何を入れたのかが分からない。
段ボールばかりの広い部屋。
埃一つない家具。
まだ中に何も入っていない冷蔵庫。
「面白くねぇな…。」
荷解きする気にはなれず、財布を持って外に出た。
何か食べるものとか買いに行こう。
荷解きは少しずつやっていけばいい。
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蒼穹のサブ - ありがとうございます!頑張ります!! (4月8日 15時) (レス) id: 3240649a16 (このIDを非表示/違反報告)
とむ - めっちゃ好き!更新がんば!!!! (4月1日 19時) (レス) @page16 id: 2262dfa315 (このIDを非表示/違反報告)
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