君は知らない。 4

62，影 〜入間side〜 ページ9

(時は少し戻り・・・)

〜入間side〜
夜。
嫌な感じに僕は真夜中目を覚ました。
ベッドから起き上がる。
なんだろう、体中を這い上がるこの嫌な感じは・・・

なんか目が覚めちゃったんだけど・・・
そうだ。Aさんに魔茶でも・・あ、でもAさんオペラさんの看病してるんだった。
オペラさん、まだ意識が戻らないのかな。

とりあえず、Aさんのいるオペラさんの部屋に行こうかな。


コンコンコン。
「失礼しまーす・・」

オペラさんの眠りを妨げないようにゆっくり部屋に入る。ベッドに目を向けるとオペラさんが寝ていた。
やっぱりまだ意識が戻ってないのかな・・・

「あれ？えっ・・・」

そこではっと気づいて辺りを見渡す。

Aさんが部屋の中に居なかった。
どこいったんだろ。何か取りに行ったのかな。
じゃあ探しに・・・

そう思い、廊下に飛び出した時だった。

ドオォォォン‼️
「！？」

何、今の・・・
外から聞こえてきた、かなりの大きな音。

慌てて窓の外を見た僕は、信じられないものを見た。

遠方の森の中心からじわじわ黒い霧のような物が滲み出ている。
それらはどんどん広がって森を飲み込んでいく。

何だ。何なのだあれは。

「あ・・・」
恐怖のあまり足が地面に縫いついたように動けなくなる。

怖い。

怖い。

あれは一体・・・



その時だった。


ドゴォ‼️「！！？」

今度は後ろで爆音が響き、二度びっくりする。

振り返ると、オペラさんの部屋のドアが吹っ飛んでいて、続いてそこから一つの影が飛び出して行った。

「え・・・っえっ⁉️」

突然の事に頭が追い付かない。

今のってまさか、

「オペラさん・・・！？」

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