君は知らない。 4

57，目覚めて ページ4

「私は一体・・・？」
「あっああ・・・。あなたは何者かに襲撃を受けて、大ケガをしたんですよ。
路地裏で倒れていたところをバラム教諭と入間様が見つけて、運んできてくれて・・・
もう私、初め見た時心臓止まりそうになりましたよ。とにかく良かった・・・」

「私が？そうでしたっけ？」
「えっオペラさん？」

何だ今の・・・、記憶が混乱してるのかな？
まあ熱もあるししょうがないけど・・・。


「えっと、とりあえず入間様呼んで・・・あっでも今真夜中だし起こしちゃうよなぁ。ん〜でもオペラさんのことすごく心配してたし・・」

「・・・ああ、いいですよ。入間様は。無理に起こすわけにはいきませんし。
それに、今はちょっと貴女と話したいです。」



へっ？わ、私と？またまた、こんなときに何を言い出すんだこの悪魔は。

「分かりましたよ。何ですか？」
「この包帯は、貴女が巻いてくれたのですか？」
「・・・そうですけど。」

そう答えると、オペラさんは微かに微笑んだ。


「そうですか。ありがとうございます。
まさか、貴女に手当てされる日が来るとはね。

昔は私が、お転婆でよく怪我をする貴女の手当てをさせられましたが。」


「・・・！！」


この人・・・また・・・

「・・・ねぇ、オペラさん。どうしてそんなこと言うんですか？やっぱり私達知り合いなんじゃないですか？」


「いいえ。私達はもう他人同士なんですよ。
シアーネさん。」

・・・“シアーネ“？
突如飛び出した知らない名に固まる。

誰？ それ？

待って待って待って・・・この人私を誰かと勘違いしてない？

そういやオペラさんが前こういう事言った時も彼はお酒飲んでて・・・

やっぱり記憶が混乱してそうな状況だ。



もしかして・・・そういう事なの？

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