君は知らない。 4

54，「×××」 ページ1

う〜ん、オペラさん達遅いなぁ。
もうこんな時間だし・・・。
何で帰ってこないの？

まさか・・・入間様に何かあった？
いや、でもそれなら私の所に連絡が来る。絶対に。

それじゃ、オペラさんの方に何かあったんじゃ・・・

でもあの人に限ってそんなこと・・・

深く考えれば考える程、思考は悪い方に偏っていく。

と、その時。

コンコン「‼️」

あ・・・帰ってきた❗️
なんだ、良かった〜・・・

私はしがみつくような思いで、ドアを開けた。

そしてハッとする。

そこには、オペラさんはいなかった。
代わりに１人立っていたのは・・・

「い、入間様・・・」
「Aさん・・・」

顔を真っ青にした入間様だった。

「入間様、オペラさんは・・・」
言いかけた時、入間様は泣きそうな顔で私に飛び付いてきた。
その体はカタカタ小刻みに震えている。

「入間様⁉️どうし・・・」
「Aさんッッ、早く・・・ッ来てください‼️オペラさんが・・・‼️」

「!!!」

言わずとも、彼の身に何か起こったのは察した。

嫌な汗が背中を伝う。
もつれる足で外へ飛び出した。
うまく息が吸えない。頭の中で響くような頭痛がしている。

館の門の前に鳥の足を持つ、巨大な男性が立っていた。あれは確か、バビルスの・・・

次の瞬間、私の心臓は殴られたような衝撃を受けた。

その男性の腕の中に・・・もはやボロ雑巾のようになった、血まみれのオペラさんが抱えられていた。

55，赤い猫→

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