あの瞬間に。 (ページ15)

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深田くんが合流して1時間は経ったであろう

みんな結構ベロベロで、シラフはずっとオレンジジュース飲んでるわたしと檜山くんだけ。

マキちゃんはいつもどおり机に顔を伏せて寝てるし颯太くんはベロベロでおかしいし、湧と深田くんでノンストップ20曲！とか言って永遠歌ってる。喉おかしい………

「お酒飲まないの？檜山くんは」

「あー俺今日車で来ちゃってるから」

「え！そうなの？なんかごめんね湧たち」

「なんでAちゃんが謝んの(笑)マキ送るためにも車で来ただけだから」

「ちょーいい彼氏だね、わたしもいい彼氏欲しい」

「すぐ出来そうなのに作らないのがAちゃんだよね」

「ええなにそれ(笑)」

檜山くんと話してると隣からほっぺをつんつんされる

振り向くと上目遣いの光輝くん

「…彼女いるオトコとなに話してるの」

「いや檜山くんだし、普通の会話してたけど」

「俺とも話してよ」

「うん、いいよ」

そういうとニコニコする光輝くんはいつも通りかわいい、うざいところもあるし人たらしだけど基本かわいいし、かっこいいのは変わりない。

「俺けっこう酔ったかも、外の空気吸いたいから付き合って？」と静かに2人で部屋を出てカラオケ店の外に出る

「なんか、光輝くん外に出るの好きなの？このまえも」

「…外に出るのが好きなんじゃなくてAちゃんと抜け出すのが好きなの」

「またまた、」

相当酔ってるのか顔も少し赤くて、いつもなら私も酔ってるから気にならないけど何せシラフだから介護みたいになってる。

「お水飲む？」

「いらない…」

「きもちわるい？」

「へいき…だとおもう」

「そっか、」

「ね、Aちゃん？」

やっぱり距離が近い光輝くんはいつものいい匂いがして私が酔いそうになる、酔ってるから増して甘い話し方だし。

「ん？なあに」

「風の噂で聞いたけど深田といいかんじなの？」

「え！深田くん？！」

「うん、あれ違う？じゃあ湧？」

「え？！？湧？？」

「…どっちと付き合うとか決まっての？」

「待って、勝手に話すすめないで」

「なんでここで湧？」

まだか、と呟いてなんか納得してる光輝くん。

全然話し読めないけど急に手繋いでもい？って顔をのぞきこんでくる

返事する間もなく暖かい手が左手に触れて指と指を絡め合う

きゅーっと心臓がいたくなり、それの正体が分からないから困る

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