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黒尾さんに自信満々に、ちょっとかっこよさげに言ったはいいものの、忙しい合宿中にそんな浮ついた気持ちでいられるはずもなく。

気づけば、合宿初日が終わろうとしていた。


梟谷の今日の試合が終わったタイミングでコートに近づくと、光くんの周りに3年生が集まっていた。






「お疲れ様」

『あ、お疲れ様です。
あの、あれ、どうしたんですか?』






試合直後であることを感じさせないくらいスマートに現れた赤葦先輩は、わたしの言葉に目線を動かすこともなく、静かに光くん達に背を向けた。


光くんを目に入れてやるものか、という強い意志を感じた。気がした。






「烏野、見た?」

『っはい!見ました。ものすごいですね、あの攻撃力と積極性!それに遅れてきたあの2人!あれですよね、噂の1年生!』

「うん。今日は烏野には勝ち越したけど、あの1年コンビが入った烏野、きっと強いよ」

『ふふ、明日も楽しみ!
……って、それとあの光くんはどう繋がるんですか?』






その瞬間、赤葦先輩の眉間にぐっとシワが寄った。

ため息をつきながら背後の光くん達を目で指し示す。耳を澄ませなくても、光くんの大きな声が聞こえてくる。






「だぁって時間切れってひどくね?
俺もあの1年とやりたかったなぁ〜。赤点とって補習とかよー、つまんねーよなぁ」

「仕方ないっしょ、時間なんてわかってたことじゃん」

「でもよー、だってよー。
サルだってアイツらとやりたくね?」

「俺らを巻き込むな!つーかお前も数学赤点とってたし、人のこと言えねーだろ!」

「な゛っ、それは今関係ねーし!!」






木葉くんにギャンギャン言い返す光くんは、大きな身体を丸めて体育座りをしている。


つまりは、あれだ。
烏野の1年コンビに触発されて、でも試合できなくて、いじけている、と。


遠目に、サルくんと木葉くんからSOSを出されているような気がする。気がするだけだけど、赤葦先輩に背中を押されたら、もう行くしかない。






『光くん、お疲れ様』

「ん、おーA……見てた?」

『うん、すごかったね。
今日の勝率、梟谷がトップだって。光くんのスパイク、春よりすごくてびっくりしちゃった!

烏野の1年コンビはさ、明日光くんが……って、光くん?』






こういう時は、褒めるに限る。

光くんをもてあそぶようで気乗りはしないけど、結局いつも光くんについて語るのが止まらない。
それで光くんの気分が上がるなら、と諦めている。


…上がるはずなのに。

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さな(プロフ) - ごんすけさん» 嬉しすぎますありがとうございます!励みになります✨ (2022年12月18日 19時) (レス) @page25 id: ee78dfa46a (このIDを非表示/違反報告)
ごんすけ(プロフ) - 大好きですありがとうございます(語彙力の消失) (2022年12月18日 16時) (レス) @page23 id: 62f4ed090e (このIDを非表示/違反報告)
さな(プロフ) - りるるさん» 嬉しいお言葉ありがとうございます!今後も楽しんでいただけたら嬉しいです🧡 (2022年12月18日 15時) (レス) id: ee78dfa46a (このIDを非表示/違反報告)
りるる(プロフ) - 好きです‼︎💕 (2022年12月15日 16時) (レス) @page2 id: 6abbd94f19 (このIDを非表示/違反報告)

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作者名:さな | 作成日時:2022年11月30日 21時

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