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「ヘイヘイ、俺ってさいきょーう！！」
「木兎さん、次サーブです」
「おーい、A！見てたか！？」
『…』
「A！！見てたよな！？」
『え！あ、うん！見てたよ、さすがだね光くん！』
「だろー！？
よっしゃあ！赤葦、次も頼むぜー！」
「…はい」
久しぶりのバレー部見学。
絶好調の光くんの明るい声と笑顔につられて
凝り固まっていた頬が自然と少し緩む。
けど、どこかが違う。
集中できないというか、
純粋に楽しく観られてない気がする。
目の前にいるのは、光くんなのに。
音駒戦を観に行ってから。
光くんや木葉くん達が部活見学に誘ってくれても、
素直に頷けないことが増えた。
わたしはマネージャーでもないし、何かを手伝える技量があるわけでもない。
せめて差し入れが出来る時は…と思ってはいるものの、高校生のお小遣いでは限りがある。
そう思うと、どうしても足が遠のく。
でも。本当は気づいていた。
光くん達が差し入れを求めてるわけでもないことはわかってるし、差し入れもお金がなくても何か作ればいいことも知ってる。
足が遠のいている本当の理由。
この前音駒との練習試合から。
夜久さんとの会話から、ずっと胸にある、漠然とした不安。
「木兎！ラスト頼む！」
「任せろ！！」
コートで輝く光くん。
自信たっぷりにバレーを楽しんでいる光くん。
そして、いつも、どんな時でも先を見てる光くん。
それが眩しくて、かっこよくて。
そんな光くんが大好きだと思ってた。
思ってたのに。
今は、先を見てる、
そんな光くんと、会うことが、怖い。
そんな気持ちのまま、
いつの間にか部活は終わりを迎えていて。
これから自主練をするのであろう光くんを横目に、
木葉くん達帰宅勢とともに一回体育館を出る。
「あれ、木兎は今日も残ると思うけど？」
『あ、うん。トイレ！行ってくる！』
「…ふーん、そか。今日もありがとうな！お疲れ様」
不思議がる木葉くんに部室前で手を振る。
みんなを見送って、一人になった。
その途端に、嫌な気持ちが胸いっぱいに溢れてくる。
光くんから逃げたこと。
木葉くんに嘘をついたこと。
大好きなバレーを、光くんを楽しく観れないこと。
すべてが嫌になって
校庭の隅っこで座り込んだ時だった。
「Aさん」
『…赤葦先輩』
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さな(プロフ) - ごんすけさん» 嬉しすぎますありがとうございます！励みになります✨ (2022年12月18日 19時) (
レス) @page25 id: ee78dfa46a (このIDを非表示/違反報告)
ごんすけ(プロフ) - 大好きですありがとうございます(語彙力の消失) (2022年12月18日 16時) (レス) @page23 id: 62f4ed090e (このIDを非表示/違反報告)
さな(プロフ) - りるるさん» 嬉しいお言葉ありがとうございます！今後も楽しんでいただけたら嬉しいです🧡 (2022年12月18日 15時) (レス) id: ee78dfa46a (このIDを非表示/違反報告)
りるる(プロフ) - 好きです‼︎💕 (2022年12月15日 16時) (レス) @page2 id: 6abbd94f19 (このIDを非表示/違反報告)
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作者名：さな | 作成日時：2022年11月30日 21時
