検索窓
今日:14 hit、昨日:89 hit、合計:76,273 hit

02 ページ2

浮かれ気分で光くんの隣を歩いていると
体育館前に見える、見覚えのあるふたつの姿。






「あれ、Aちゃんじゃん」

「おっ、ヘイヘイお前ら!」

『木葉くん!小見くん!お久しぶりです!』

「おう、久しぶり」

「待ってたよ、入学おめでとう」






爽やかでお兄ちゃんみたいな木葉くんと
穏やかな笑顔で迎えてくれる可愛い小見くん。


以前、梟谷の試合を観に行った時に会った。
光くんのチームメイト。






「なんか、見ない間に大人っぽくなったね」

「木兎、お前こんな可愛い子放ってたらまずいんじゃねーの?」






光くんを小突き、からかうように笑う木葉くん。
わたしの気持ちを知っている木葉くんの言葉だと思うと、お世辞でも嬉しい。


嬉しいのに。



付き合いだけが長くなってしまったからかな。
光くんの反応が手に取るようにわかってしまうのが、嬉しくて、少し苦しい。






「ん?Aはいつも俺の横にいるから放ってない」

「お前なぁ…」






それでも、いつも横にいるって言い切ってしまう
そんな光くんにどうしようもなく嬉しくなる。


わたしも大概バカだと思う。






「木兎みたいなド天然鈍感、相手にして疲れるだろ」






スッと距離を詰めて小声で話す木葉さんは、
綺麗な眉を下げて、でもとってもあったかい表情で光くんを見つめていた。


それだけでわかる。
彼がどれだけ光くんを大事に思っているか。
光くんがこのチームでどんな存在なのか。


同時に、
光くんも彼らをどれだけ大事に思ってて。
このチームをどれだけ大事にしてるのかも。

何となく、わかる気がした。






「梟谷きたんだし、これからは俺らにいつでも吐き出していいからな?」

『ふふ、ありがとうございます』






だから、わたしも大事にしたい。
光くんの大事なバレーも、仲間も、チームも。

03→←01



目次へ作品を作る感想を書く
他の作品を探す

おもしろ度を投票
( ← 頑張って!面白い!→ )

点数: 10.0/10 (222 票)

この小説をお気に入り追加 (しおり) 登録すれば後で更新された順に見れます
211人がお気に入り
違反報告 - ルール違反の作品はココから報告

感想を書こう!(携帯番号など、個人情報等の書き込みを行った場合は法律により処罰の対象になります)

ニックネーム: 感想:  ログイン

さな(プロフ) - ごんすけさん» 嬉しすぎますありがとうございます!励みになります✨ (2022年12月18日 19時) (レス) @page25 id: ee78dfa46a (このIDを非表示/違反報告)
ごんすけ(プロフ) - 大好きですありがとうございます(語彙力の消失) (2022年12月18日 16時) (レス) @page23 id: 62f4ed090e (このIDを非表示/違反報告)
さな(プロフ) - りるるさん» 嬉しいお言葉ありがとうございます!今後も楽しんでいただけたら嬉しいです🧡 (2022年12月18日 15時) (レス) id: ee78dfa46a (このIDを非表示/違反報告)
りるる(プロフ) - 好きです‼︎💕 (2022年12月15日 16時) (レス) @page2 id: 6abbd94f19 (このIDを非表示/違反報告)

作品は全て携帯でも見れます
同じような小説を簡単に作れます → 作成
この小説のブログパーツ

作者名:さな | 作成日時:2022年11月30日 21時

パスワード: (注) 他の人が作った物への荒らし行為は犯罪です。
発覚した場合、即刻通報します。