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「ああ、そうだよ。俺の身体は蒼炎には耐えきれない。Aの言う通りだ。……で、だから何？」
Aの優しさを拒絶した燈矢の手が震えそうになる。
「元々俺の身体は長期戦には向いてない。そんなの自分が1番よく分かってるよ。だからこそ、爆発的な火力で短期決戦するための力が必要なんだろ？それなのに……何でそんな事すら分かってくれないんだよ」
ああ、駄目だ。
朝からずっと胸の内にあった重苦しい鬱屈とした感情が、そのまま舌に乗って吐き出されていく。
Aの心配は自分を想っての事だと分かっているのに。
この心優しい少女が、目の前でボロボロに傷ついていく友を見て見ぬふりしておけない人間なのだと分かっているのに。
それでも、Aにだけは自分を理解していて欲しかった。
どんな状況に陥ろうとも、肯定していて欲しかったのだ。
「ここまで辿り着くのだって、簡単なんかじゃなかった。俺がどんな想いで、どれだけの時間と努力を費やしてこれだけの力を手に入れたのか、Aになら分かるだろ？きっと学校で友達作って、家で冬美ちゃんや夏くんと遊んでる方がずっと楽だった。だけど、どうにもならないんだよ……ここで諦めたら俺は、何のために生きてるのかが分かんなくなるから……！」
父に焦がれ、手を伸ばし、何度その背に追い縋ろうと、それでもなおこの声は父には届かなかった。
いっそ全てを諦めてしまえば楽になれたのかもしれないが、幼い頃に抱いた憧れは、時が経っても色褪せるどころか燈矢の中でますますその光を強くしていく。
己の無力を否定したかった。
理不尽な世界を否定したかった。
否定しようとすればするほど絡みついてきたそれを、覆しようのない事実なのだと認めてしまえば、きっと自分はもう2度と心から笑えなくなるであろう事が分かっていた。
『燈矢、少し落ち着いて。冷静に話をしよう。私は何も一生蒼炎を使うななんて言ってる訳じゃないんだよ。もう少し身体が成長するのを待ってみようって提案をしてるの。いつか燈矢の身体に熱への耐性が充分に備わってから＿＿＿』
「俺の身体に……熱への耐性が備わってから……？」
Aの言葉を繰り返す燈矢の口から、渇いた笑いが漏れた。
『燈矢？』
「俺の体質は変わんないよ。一生このまま……熱に弱いままなんだ」
乾き切った声で告げた燈矢の鼓動は早く、息は荒く乱れていた。
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メケメケ(プロフ) - まおさん» まおさん初めまして〜！わ〜、私もこんな素敵なコメントを頂けてとっても嬉しいです！😭説得力ある深い愛情を綴れるのが長編の良い所だと思っているので、そう言ってもらえて嬉しいです！�Ь呂諒�にもぜひお付き合いください☺️ (1月5日 13時) (
レス) id: 9f81822037 (このIDを非表示/違反報告)
メケメケ(プロフ) - うさん» 動いてる心臓とはもちろん、、、🥺3話くらいまとめ書きしてから7章を更新しようと思っているので、もう少々お待ちください！近々続きを出しますね！😊 (1月5日 12時) (レス) id: 9f81822037 (このIDを非表示/違反報告)
まお - メケメケさん初めまして！こんな素晴らしい小説に出会えてとっても嬉しいです！！登場キャラからアズちゃんへの愛情がとても伝わってくるし、誰が何をしているのかが読んでいてとっても分かりやすい丁寧な文章で本当に大好きです！これからも応援していきます！ (1月5日 2時) (レス) @page50 id: 956050c9e8 (このIDを非表示/違反報告)
う - 動いてる心臓とは…？やめるんだっ廻さん！？やばくないですか！？応援してます！ (1月4日 13時) (レス) @page50 id: 7215328c99 (このIDを非表示/違反報告)
メケメケ(プロフ) - ねねさん» 幸せなお話なので大丈夫なはず、、、という判断のもと今年もバリバリ更新していきます！🥲👍 (1月3日 19時) (レス) id: 9f81822037 (このIDを非表示/違反報告)
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作者名：メケメケ | 作成日時：2023年12月21日 14時
