258.火の不始末 中編 ページ8
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新しい年が始まり、Aはまた1つ歳を取った。
12歳になったAの生活スタイルは昨年とほとんど変わることはなく、日中はヒーロー活動を行い、午後からは並行して燈矢の個性訓練に付き合い、帰宅後は家族と戯れて、時に公安ヒーローとしての裏任務をこなし、相澤宅を訪ねていくという一定のサイクルで成り立っていた。
1つだけ変わった事があるとすれば、それはAと共に歳を取り、11歳になった燈矢の個性訓練の時間が前よりも長くなった事だろうか。
もともと修業熱心な少年だったが、修業のためと言うよりも、家に帰りたくないという理由で瀬古杜岳での滞在時間を延ばそうとすることが増えたのだ。
彼の身に何があったのかは分からないが、燈矢にそんな傾向が見られ始めたのは昨年末からだったように思う。
1度何故家に帰りたくないのかを尋ねてみた事があったが、燈矢は何も教えてはくれなかった。
知らなくていい、知られたくないと言われてしまえばそれ以上は踏み込めない。
修業時間が延びた事に加え、身体も成長期に突入していた燈矢は、日毎に蒼炎の扱いが上達していった。
「感情の昂りを火力に繋げる」というAからしてみれば悪手のような方法で炎を使いこなそうとする燈矢は、修業の最中に涙を流す事が多々あった。
どうやら本人は泣き顔を見られるのは嫌らしく、隠れて泣いているつもりのようなので敢えて指摘するような事はしなかったが、Aにはそれが気がかりだった。
そして、気がかりな事と言えばもう１つ。
燈矢の身体が、やはり蒼炎の負荷に耐え切れていない事だ。
以前までの赤い炎による熱傷は、表皮のみに収まっていた。
痛みは強いが、皮膚が充血して赤くなる程度で、市販薬でも治療が可能なレベルだ。
しかし、蒼炎による熱傷は真皮にまで及び、酷い時には更に下層の脂肪や筋肉といった皮下組織にまで影響が出る事があった。
こうなると、Aの簡易治療だけでは完治させる事が難しい。
それなのに、神経や血管も火傷でやられているため痛みの感覚がなく、それ故本人が傷を軽視しているのも問題だった。
春が過ぎ、夏が来て、季節が梅雨に差し掛かった頃、Aは燈矢の蒼炎の使用を禁止する決意を固めた。
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メケメケ(プロフ) - まおさん» まおさん初めまして〜！わ〜、私もこんな素敵なコメントを頂けてとっても嬉しいです！😭説得力ある深い愛情を綴れるのが長編の良い所だと思っているので、そう言ってもらえて嬉しいです！�Ь呂諒�にもぜひお付き合いください☺️ (1月5日 13時) (
レス) id: 9f81822037 (このIDを非表示/違反報告)
メケメケ(プロフ) - うさん» 動いてる心臓とはもちろん、、、🥺3話くらいまとめ書きしてから7章を更新しようと思っているので、もう少々お待ちください！近々続きを出しますね！😊 (1月5日 12時) (レス) id: 9f81822037 (このIDを非表示/違反報告)
まお - メケメケさん初めまして！こんな素晴らしい小説に出会えてとっても嬉しいです！！登場キャラからアズちゃんへの愛情がとても伝わってくるし、誰が何をしているのかが読んでいてとっても分かりやすい丁寧な文章で本当に大好きです！これからも応援していきます！ (1月5日 2時) (レス) @page50 id: 956050c9e8 (このIDを非表示/違反報告)
う - 動いてる心臓とは…？やめるんだっ廻さん！？やばくないですか！？応援してます！ (1月4日 13時) (レス) @page50 id: 7215328c99 (このIDを非表示/違反報告)
メケメケ(プロフ) - ねねさん» 幸せなお話なので大丈夫なはず、、、という判断のもと今年もバリバリ更新していきます！🥲👍 (1月3日 19時) (レス) id: 9f81822037 (このIDを非表示/違反報告)
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作者名：メケメケ | 作成日時：2023年12月21日 14時
