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両目の端から涙をこぼし、自分の唇を噛み切った。
心のどこに力を入れていればいいのか分からなくなってしまいそうな弱気に、鮮烈な痛みで対抗する。
歯を喰いしばると胸の奥で呼吸が詰まった。
歯の根が震え、寒くもないのに息がうわずり、何の意味も持たない唸り声にも近い音が勝手に口から漏れ出ていく。
＿＿＿＿認めない、認めない、認めない認めない認めない認められるわけがない。
情けない。不甲斐ない。手を止めている時間などどこにもない。
何かあるはずだ。まだ、何か出来る事が。
鍛えてきた力が通用しないからなんだ。
積み上げて来た知識が役に立たないからどうした。
まだやれる。体力は残っているし体は動く。
五体満足で五感も正しく機能していて、心臓だって強く鼓動し続けている。
生きている限り、全力を尽くせるのだ。
この命がある限り＿＿＿＿、
「＿＿＿＿ああ………、そうか」
暗い
見慣れた無表情のまま目を瞑る少女を見下ろして、一度だけその頬を優しく撫でると、廻は着ていたスウェットの上を脱ぎ、露出した肌に＿＿＿自分の左胸に手を当てた。
触れた指先から肌が崩れ、赤い血となってこぼれ出す。
流れ落ちる赤が、仰向けのAの上で、踊るように跳ねている。
「……ぁ、ぐ……ぅ」
初めてその身で体験した分解の痛みは、廻の想像を遥か絶するものだった。
苦鳴を漏らし、背中を丸め、それでも廻は自らを破壊する手を止めない。
空いているもう片方の手でAに触れ、分解と修復を同時に発動させていく。
赤い血が、Aの肌に染み込むようにして消えていく。
痛みを堪え、苦悶を滲ませた廻の口元に、歪な笑みが僅かに浮かんだ。
二つの対象の融合＿＿＿これまで考えた事すらなかった試みが、オーバーホールの究極形とも呼べる技が、今、ここで完成したのだ。
＿＿＿＿これでもう、大丈夫だ。
左胸に五指で触れ、自らの心臓を抉り取るように、奥へ奥へと指を沈める。
赤い血肉が溶けだしてはAの身体に吸収され、吸収されたそばからその白い肌を赤が汚していく。
心臓が動かないのなら、動いている心臓と取り換えてしまえばいい＿＿＿こんなにも単純な方法を、どうして初めから思いつかなかったのだろう。
＿＿
お話がいっぱいになってしまったので�Ь呂飽椶蠅泙后�
続きもまた読みに来てくださると嬉しいです！
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メケメケ(プロフ) - まおさん» まおさん初めまして〜！わ〜、私もこんな素敵なコメントを頂けてとっても嬉しいです！😭説得力ある深い愛情を綴れるのが長編の良い所だと思っているので、そう言ってもらえて嬉しいです！�Ь呂諒�にもぜひお付き合いください☺️ (1月5日 13時) (
レス) id: 9f81822037 (このIDを非表示/違反報告)
メケメケ(プロフ) - うさん» 動いてる心臓とはもちろん、、、🥺3話くらいまとめ書きしてから7章を更新しようと思っているので、もう少々お待ちください！近々続きを出しますね！😊 (1月5日 12時) (レス) id: 9f81822037 (このIDを非表示/違反報告)
まお - メケメケさん初めまして！こんな素晴らしい小説に出会えてとっても嬉しいです！！登場キャラからアズちゃんへの愛情がとても伝わってくるし、誰が何をしているのかが読んでいてとっても分かりやすい丁寧な文章で本当に大好きです！これからも応援していきます！ (1月5日 2時) (レス) @page50 id: 956050c9e8 (このIDを非表示/違反報告)
う - 動いてる心臓とは…？やめるんだっ廻さん！？やばくないですか！？応援してます！ (1月4日 13時) (レス) @page50 id: 7215328c99 (このIDを非表示/違反報告)
メケメケ(プロフ) - ねねさん» 幸せなお話なので大丈夫なはず、、、という判断のもと今年もバリバリ更新していきます！🥲👍 (1月3日 19時) (レス) id: 9f81822037 (このIDを非表示/違反報告)
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作者名：メケメケ | 作成日時：2023年12月21日 14時
