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自分が何を感じているのか分からない。
思考が揺れて定まらない。
熱さも痛みも現実すらも理解できない。
ただ、胸の奥で何かが焼け焦げていく音だけが、Aの頭の中にあった。
『………燈、矢』
無意識の内に呟いた声は、掠れてしゃがれて酷いものだった。
しかし口の中も喉もその奥からも、水分という水分が失われているのだから無理もない。
『燈矢……、燈矢、燈矢……』
おぼろげな意識の中、Aは友の名を繰り返した。
『燈矢、燈矢、燈矢、燈矢……』
けれど腕の中の友は何も答えない。答えてはくれない。
何故なら＿＿＿＿＿
『燈矢……！』
Aの思考を置き去りにして、心が震えた。
魂が叫び出していた。
不意に、鮮烈な痛みが目に走った。
これまでの激痛を遥かに上回る痛み。
眼球を砕かれ、ねじ切られ、抉り取られたとしてもまだ足りない程の痛みがAを切り裂いた。
＿＿＿＿痛い痛い痛い痛い痛い痛い痛い痛い痛い痛い痛い痛い痛い痛い痛い痛い痛い痛い痛い痛い痛い痛い痛い痛い痛い痛い痛い痛い痛い痛い痛い痛い痛い痛い痛い痛い痛い痛い痛い痛い痛い痛い痛い痛い痛い痛い痛い痛い痛い痛い痛い痛い痛い痛い。
声にならない声が漏れた。
耐えきれず膝を折り、地面に這いつくばって、それでも燈矢だけはその腕に抱いたまま決して放しはしなかった。
『うう……、あ…………』
少しでもその痛みから逃れようと身をくねらせて、うつ伏せの顔でガリガリと土を引っ掻いた。
その反動で外れた仮面のその下で、Aの両目からだらだらと液体が流れ出ている。
渇き切った身体から溢れるなけなしのそれは、涙ではない。
視界を塞ぐ邪魔なそれを手の甲で拭った時、Aは白と黒だけの世界に、赤を見た。
理屈など何も分からない。
けれどその瞬間、痛みも混乱も遠のいて、為すべき事だけが確かに意識の中にあった。
自分の身体の下で仰向けに地面と接している燈矢をそのまま横たわらせると、覆い被さるような体勢で、真上からその顔を見下ろした。
虫の息の燈矢の両頬に手を添えて、名前を呼ぶ。
『起きて……、燈矢。起きて』
思うように声が出せない。
それでも、Aは呼びかけを止めない。
『起きて…！お願い、私を見て……！！＿＿＿＿＿起きて！燈矢……ッッ！！！』
血を吐くような絶叫に、虚ろな少年の瞳が応えた。
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メケメケ(プロフ) - まおさん» まおさん初めまして〜！わ〜、私もこんな素敵なコメントを頂けてとっても嬉しいです！😭説得力ある深い愛情を綴れるのが長編の良い所だと思っているので、そう言ってもらえて嬉しいです！�Ь呂諒�にもぜひお付き合いください☺️ (1月5日 13時) (
レス) id: 9f81822037 (このIDを非表示/違反報告)
メケメケ(プロフ) - うさん» 動いてる心臓とはもちろん、、、🥺3話くらいまとめ書きしてから7章を更新しようと思っているので、もう少々お待ちください！近々続きを出しますね！😊 (1月5日 12時) (レス) id: 9f81822037 (このIDを非表示/違反報告)
まお - メケメケさん初めまして！こんな素晴らしい小説に出会えてとっても嬉しいです！！登場キャラからアズちゃんへの愛情がとても伝わってくるし、誰が何をしているのかが読んでいてとっても分かりやすい丁寧な文章で本当に大好きです！これからも応援していきます！ (1月5日 2時) (レス) @page50 id: 956050c9e8 (このIDを非表示/違反報告)
う - 動いてる心臓とは…？やめるんだっ廻さん！？やばくないですか！？応援してます！ (1月4日 13時) (レス) @page50 id: 7215328c99 (このIDを非表示/違反報告)
メケメケ(プロフ) - ねねさん» 幸せなお話なので大丈夫なはず、、、という判断のもと今年もバリバリ更新していきます！🥲👍 (1月3日 19時) (レス) id: 9f81822037 (このIDを非表示/違反報告)
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作者名：メケメケ | 作成日時：2023年12月21日 14時
