284※微グロ描写あり ページ34
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『＿＿＿水遁・滝壺の術』
水脈などないはずのAの足元に湧き水が生まれ、眼下の燈矢めがけて落ちていく。
火の燃料である酸素をこの水で完全に遮断できれば、あるいは＿＿＿などという希望的観測はしかし、瞬時に気体へと変わる水流にへし折られた。
このままチャクラが底を突くまで我慢比べをしてみたとして、勝てるという確信もなし。
負けてしまえば、死体が二つに増えるだけだ。
『燈矢………、』
友の名前を口からこぼすと、Aは燃え盛る火の中に飛び込んだ。
この状況を打破する何かを思いついた訳でもないのに、身体が勝手に動いていた。
焦熱がAに襲い掛かる。
その身を焼こうと迫りくる。
熱さと痛さの境界線が曖昧になって、全身を貫いてくる。
＿＿＿熱い、熱い、熱い熱い熱い熱い痛い痛い痛い痛い。
きっと、燈矢はもっと痛い。
前方にぼやりと見える人影に、Aは闇雲に手を伸ばした。
掌が触れたのは燈矢の腕。
露出した肌は完全に変色していて、それを掴んだAの手首も、同じようにもう肌色には見えなかった。
掴んだ手が熱い。痛い。
嵌めていた手袋が燃焼して灰へと変わり果て、皮膚が焼けただれていく感覚がある。
燈矢は恐らく、ほとんど意識が飛びかけていた。
それでも、腕を掴むAを振り払おうと乱暴に身をよじって突き飛ばす。
その衝撃で、溶けだしていたAの掌の皮がべろりと剥げ、燈矢の腕に貼り付いた。
剝き出しになった桃色の肉が炎に焼かれ、Aの思考が白熱する。
＿＿＿痛い。痛い。痛い痛い痛い痛い痛い痛い痛い痛い痛い。
壮絶な灼熱が、断続的に容赦なくAを焦がす。
途方もない熱と痛みに意識を刈り取られそうになりながらも、Aは再び燈矢に向かって手を伸ばした。
今度は振りほどかれてしまわないよう、正面からその身体を抱きしめる。
腕の中で、燈矢が激しく暴れ出した。
ジタバタ、ジタバタと、足をばたつかせてもがいている。
Aを逃がそうともがいているのか、生きたいともがいているのか、ただ純粋に、その肉体が耐え難い苦しみを訴えているだけなのか。
酸素が足りない。喉の奥から鉄臭い血の味がせりあがってくる。
表面だけでなく、身体の内側からも炙られているのが分かる。
永遠とすら錯覚しそうな痛みが、Aの精神を、思考を、そして存在すらをも塗り潰そうと押し寄せてくる。
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メケメケ(プロフ) - まおさん» まおさん初めまして〜！わ〜、私もこんな素敵なコメントを頂けてとっても嬉しいです！😭説得力ある深い愛情を綴れるのが長編の良い所だと思っているので、そう言ってもらえて嬉しいです！�Ь呂諒�にもぜひお付き合いください☺️ (1月5日 13時) (
レス) id: 9f81822037 (このIDを非表示/違反報告)
メケメケ(プロフ) - うさん» 動いてる心臓とはもちろん、、、🥺3話くらいまとめ書きしてから7章を更新しようと思っているので、もう少々お待ちください！近々続きを出しますね！😊 (1月5日 12時) (レス) id: 9f81822037 (このIDを非表示/違反報告)
まお - メケメケさん初めまして！こんな素晴らしい小説に出会えてとっても嬉しいです！！登場キャラからアズちゃんへの愛情がとても伝わってくるし、誰が何をしているのかが読んでいてとっても分かりやすい丁寧な文章で本当に大好きです！これからも応援していきます！ (1月5日 2時) (レス) @page50 id: 956050c9e8 (このIDを非表示/違反報告)
う - 動いてる心臓とは…？やめるんだっ廻さん！？やばくないですか！？応援してます！ (1月4日 13時) (レス) @page50 id: 7215328c99 (このIDを非表示/違反報告)
メケメケ(プロフ) - ねねさん» 幸せなお話なので大丈夫なはず、、、という判断のもと今年もバリバリ更新していきます！🥲👍 (1月3日 19時) (レス) id: 9f81822037 (このIDを非表示/違反報告)
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作者名：メケメケ | 作成日時：2023年12月21日 14時
