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沢山本を読んだのに、また分からなかった。
また何かを見落とした。
また、燈矢から笑顔を奪ってしまった。
確かに昨日、Aはこの少年に酷い言葉をぶつけられたのかもしれない。
けれどあの時、Aはそれを気にかける暇もないほど燈矢の表情に気を取られていた。
怯えたように強張って、瞳いっぱいに涙を溜めていたあの表情に。
あの時傷付いていたのはきっと、自分ではなく燈矢だったのではないかとAは思う。
そしてAは今もまた、燈矢の傷にさらなる傷を重ねてしまった。
『ごめんね、燈矢』
「見るな……今、俺、すげぇ情けない顔してるから……」
『情けなくなんてない。ちゃんと見てるよ』
顔を背けようとする燈矢に一歩近づくと、その全身から漏れ出る炎の熱を強く感じた。
「………もういいって、言っただろ。俺がそう言ったら、それで終わりって約束だったはずだ」
『約束は命令とは違って、強制力なんかない。違えるべきだと判断した時は、破っても構わない＿＿＿私はそういう風に認識してる。だから、燈矢が良くても関係ない。私は、私の意志で約束を違える事に決めたの』
ずっと見ている＿＿＿きっかけは、そうする事を求められたからだった。
けれど今、Aは自分の判断で、燈矢から目を離してはいけないと切に感じている。
現に今、ここに居るのは影分身ではなく本体の方のAだった。
影分身によって作られた身体は、その分身が解かれたその時に初めて、それまでの体験や情報が本体へと統合される。
逆に言えば、本体と離れて行動している間はその情報を共有出来ないという事だ。
だからAは、分身ではなく本体でこの場に訪れた。
定休日であるにも関わらず、仕事があると偽って家を出て、朝からずっと燈矢の様子を隠れて見守っていたのだ。
昨日あれだけ拒絶されてしまった手前、本人の視界にはよほどの事が無い限りは入らないようにしようと、自分の中でルールを定めて眺めていた。
そして先ほど、いつもより桁違いに強力な蒼炎を見て、燈矢を止めるべくようやく姿を現したのだ。
『燈矢が好きだよ。だから我儘でも、身勝手でも、振り回されても、駄々をこねられても、迷惑を掛けられても、責めようなんて思わなかった』
「だからそれは＿＿＿！」
『好きだからだよ。さっきも言ったでしょ？好きだから許せる。好きだから受け入れる。好きだから突き放さない。そんな風に考えるのはおかしい事なの？』
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メケメケ(プロフ) - まおさん» まおさん初めまして〜！わ〜、私もこんな素敵なコメントを頂けてとっても嬉しいです！😭説得力ある深い愛情を綴れるのが長編の良い所だと思っているので、そう言ってもらえて嬉しいです！�Ь呂諒�にもぜひお付き合いください☺️ (1月5日 13時) (
レス) id: 9f81822037 (このIDを非表示/違反報告)
メケメケ(プロフ) - うさん» 動いてる心臓とはもちろん、、、🥺3話くらいまとめ書きしてから7章を更新しようと思っているので、もう少々お待ちください！近々続きを出しますね！😊 (1月5日 12時) (レス) id: 9f81822037 (このIDを非表示/違反報告)
まお - メケメケさん初めまして！こんな素晴らしい小説に出会えてとっても嬉しいです！！登場キャラからアズちゃんへの愛情がとても伝わってくるし、誰が何をしているのかが読んでいてとっても分かりやすい丁寧な文章で本当に大好きです！これからも応援していきます！ (1月5日 2時) (レス) @page50 id: 956050c9e8 (このIDを非表示/違反報告)
う - 動いてる心臓とは…？やめるんだっ廻さん！？やばくないですか！？応援してます！ (1月4日 13時) (レス) @page50 id: 7215328c99 (このIDを非表示/違反報告)
メケメケ(プロフ) - ねねさん» 幸せなお話なので大丈夫なはず、、、という判断のもと今年もバリバリ更新していきます！🥲👍 (1月3日 19時) (レス) id: 9f81822037 (このIDを非表示/違反報告)
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作者名：メケメケ | 作成日時：2023年12月21日 14時
