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燈矢は待っていた。
朝起きた時、既に家の中に炎司の気配がない事に気付いてはいたが、それでも1人瀬古杜岳へと向かい、いつも通りに修業を開始した。
訓練場の中央に立ちながら、まずは屈伸して準備運動。
関節や筋肉をほぐして身体の熱をある程度高めてから、的に向かって炎を放ち、徐々にその火力を高めていく。
いつ現れるのかも分からない炎司が来る前に体力が底をつきては元も子もないが、炎司が来てから身体のエンジンをかけ始めたのでは遅すぎる。
初手からいきなり最高のパフォーマンスを見せつけて、あの父の度肝を抜いてやらなければならないのだ。
今の自分に出せる最大値を、あの瞳に鮮烈に焼き付けてやらなければならないのだ。
自分を否定する言葉を全て、撤回してもらうために。
流石は俺の息子だと、あの精悍な顔に笑みを浮かべさせ、あの瞳を自分から逸らせなくさせるために。
昼時を過ぎてもまだ炎司は姿を見せなかったが、燈矢は待ち続けていた。
大丈夫。ヒーローの仕事に理解くらいある。
仮に定休日だったとしても、炎司でなければ対処出来ない事件が起これば当然呼び出される事もあるだろう。
それでも仕事が日を跨ぐ事など滅多にない事を燈矢は知っている。
待ち続けていれば、いつか必ず炎司はここに来てくれるはずなのだ。
大丈夫。今日はすこぶる調子がいい。
安定して蒼炎が使えているし、むしろいつも以上にその出力は高まっている。
皮膚の表面がピリリとひりついて、奥の方までジクジクと痛む感覚がわずかに続いているけれど、大丈夫。
こんなもの何てことはない。まだ耐えられる。
だから早く、早く見に来てほしい。
良くやったと、久しぶりに頭を撫でて褒めてほしい。
太陽が西の山に沈み、その姿を完全に隠した頃、燈矢は1度個性訓練を中止して定位置の木の根に腰を下ろした。
これ以上はオーバーワークに相当すると自己判断しての事だった。
朝からずっと個性を駆使し続けていたため、ずっしりと両肩に重いものを乗せられているかのような疲労感を感じていた。
それでもなお、火力は上がり続けているのだから不思議なものだ。
良かった。今日は本当に調子がいいみたいだ。
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メケメケ(プロフ) - まおさん» まおさん初めまして〜！わ〜、私もこんな素敵なコメントを頂けてとっても嬉しいです！😭説得力ある深い愛情を綴れるのが長編の良い所だと思っているので、そう言ってもらえて嬉しいです！�Ь呂諒�にもぜひお付き合いください☺️ (1月5日 13時) (
レス) id: 9f81822037 (このIDを非表示/違反報告)
メケメケ(プロフ) - うさん» 動いてる心臓とはもちろん、、、🥺3話くらいまとめ書きしてから7章を更新しようと思っているので、もう少々お待ちください！近々続きを出しますね！😊 (1月5日 12時) (レス) id: 9f81822037 (このIDを非表示/違反報告)
まお - メケメケさん初めまして！こんな素晴らしい小説に出会えてとっても嬉しいです！！登場キャラからアズちゃんへの愛情がとても伝わってくるし、誰が何をしているのかが読んでいてとっても分かりやすい丁寧な文章で本当に大好きです！これからも応援していきます！ (1月5日 2時) (レス) @page50 id: 956050c9e8 (このIDを非表示/違反報告)
う - 動いてる心臓とは…？やめるんだっ廻さん！？やばくないですか！？応援してます！ (1月4日 13時) (レス) @page50 id: 7215328c99 (このIDを非表示/違反報告)
メケメケ(プロフ) - ねねさん» 幸せなお話なので大丈夫なはず、、、という判断のもと今年もバリバリ更新していきます！🥲👍 (1月3日 19時) (レス) id: 9f81822037 (このIDを非表示/違反報告)
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作者名：メケメケ | 作成日時：2023年12月21日 14時
