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その日、1日の仕事を終えた炎司が帰宅すると、まるで待ち構えていたかのようなタイミングで燈矢が廊下に姿を現した。
1度衝突して以来、炎司は燈矢を避けていたし、燈矢の方も前のように積極的に声をかけてくる事はなくなっていたため、久しぶりに真正面から向かい会った炎司は緊張から身を固くした。
視線を斜め下に固定し、まるで燈矢を見えていないものとして扱うかのように横を通り過ぎようとしたその時、燈矢が小さく口を開いた。
「……ねぇ、お父さん。明日は土曜日だし仕事は休みだよね？何時でもいいから、瀬古杜岳に来てよ」
掠れた声で紡がれた言葉に、炎司は弾かれたように燈矢の方を向き直った。
意図的に視界の外へ追いやっていた燈矢をここに来て初めて注視する。
夏だと言うのに、燈矢が手首や足首がスッポリと隠れるようなロンTとボトムスを身に付けている事にここでようやく気がついた。
そしてその姿に違和感を感じた瞬間、炎司の全身を強烈な悪寒が襲った。
頭に浮かんだ可能性が恐ろしく、けれど目と鼻の先にある答えの存在を知りながら、見て見ぬふりなどもう出来ない。
速度を上げる心臓の鼓動に急き立てられた炎司は、燈矢の右手首を掴んで捕らえ、反応する隙すら与えずにその服の裾を捲り上げた。
そこに広がる光景に、愕然とした。
以前とは比べ物にならないほど重症だと一目で分かるほどの熱傷がそこにはあった。
服に隠されていた皮膚はただれ、めくれ、変色し、その下の赤い肉が所々剥き出しとなって広範囲に歪な凹凸を作っている。
もう二度と個性訓練などするなと、あの日あれだけ叱ったはずなのに。
燈矢から目を離すなと頼んでいた冷はいったい何をしていたのだ。
大きく息を吸い込み、込み上げてきた怒りを舌に乗せ、炎司は吠えようとした。
「お前はまだ＿＿」
「すごい事が出来るようになったんだ！必ず来てよ！！」
しかし被せるように叫んだ燈矢が、炎司の叱責を遮って一方的にまくし立て始める。
「焦凍にだって到達できるかどうか分からないよ！オールマイトにも負けないかもね！お父さんもきっと、俺を認めざるを得なくなるからさ！！」
口元は笑っているのに、その目には大粒の涙をたたえ、怯えを宿した瞳で必死に訴えかけてくる。
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メケメケ(プロフ) - まおさん» まおさん初めまして〜！わ〜、私もこんな素敵なコメントを頂けてとっても嬉しいです！😭説得力ある深い愛情を綴れるのが長編の良い所だと思っているので、そう言ってもらえて嬉しいです！�Ь呂諒�にもぜひお付き合いください☺️ (1月5日 13時) (
レス) id: 9f81822037 (このIDを非表示/違反報告)
メケメケ(プロフ) - うさん» 動いてる心臓とはもちろん、、、🥺3話くらいまとめ書きしてから7章を更新しようと思っているので、もう少々お待ちください！近々続きを出しますね！😊 (1月5日 12時) (レス) id: 9f81822037 (このIDを非表示/違反報告)
まお - メケメケさん初めまして！こんな素晴らしい小説に出会えてとっても嬉しいです！！登場キャラからアズちゃんへの愛情がとても伝わってくるし、誰が何をしているのかが読んでいてとっても分かりやすい丁寧な文章で本当に大好きです！これからも応援していきます！ (1月5日 2時) (レス) @page50 id: 956050c9e8 (このIDを非表示/違反報告)
う - 動いてる心臓とは…？やめるんだっ廻さん！？やばくないですか！？応援してます！ (1月4日 13時) (レス) @page50 id: 7215328c99 (このIDを非表示/違反報告)
メケメケ(プロフ) - ねねさん» 幸せなお話なので大丈夫なはず、、、という判断のもと今年もバリバリ更新していきます！🥲👍 (1月3日 19時) (レス) id: 9f81822037 (このIDを非表示/違反報告)
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作者名：メケメケ | 作成日時：2023年12月21日 14時
