これからも ページ17
玄弥くんは蜜璃に反してしっかりと物を言う子だった。
「それ、他に今付き合っている人がいるんじゃないですか」
「え?」
「その相手の男の人が、Aさんの側にいるのって本当に幸せになれるんですかね・・・あ、すいません部外者が」
それから後は普通の話をして、店を出た。玄弥くんのあの言葉がずっと引っ掛かっている。確かに、前世で幸せだったからって今世も2人で幸せだなんて確信はない。私も彼の事を諦めかけていたんだ。彼に相手がいても可笑しくはない。それでも蜜璃は
『私、応援するから!!』
と言ってくれた。受け入れて真剣になってくれる友達がいて。好きな人がいて。
『初めまして、だな』
『その相手の男の人が、Aさんの側にいるのって本当に幸せになれるんですかね』
不安になった。でも答えは、誰がなんと言おうと。私はもうここでなくては。私は諦めることができない。貴方との距離を思い知りながらしがみついている。この奇跡みたいな世界に。
だから覚悟を決めて、受け止め無くては。
「あ、すみません!ぶつかっちゃって・・・大丈夫でしたか?」
「おいおい、だから前を見ろと言っただろう」
「そういう貴方だってさっき躓きかけていたじゃないですか。・・・すみません。立てますか?」
ぶつかって尻餅をついた私にそっと手を差し伸べた女の人は凄く綺麗で。でも、それよりも、その女の人と一緒にいる人に目がいってしまう。
「・・・杏寿郎」
覚悟を決めて、受け止め無くては。
何があっても。
これからも、なんて、あの時と同じようにはいかないんだ。
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なるせ(プロフ) - 2次元屋さん» コメントありがとうございます。そう言っていただけて嬉しい限りです!頑張りますね! (2019年8月17日 13時) (レス) id: e20a86a6d7 (このIDを非表示/違反報告)
2次元屋(プロフ) - はぁ素晴らしい、めっちゃ続きが気になります!これからも頑張って下さい! (2019年8月16日 22時) (レス) id: cc493f2c39 (このIDを非表示/違反報告)
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作者名:なるせ | 作成日時:2019年8月9日 18時