異常６ ページ7
「３秒０４！！」
「はや！！」
ふくらはぎに複数のエンジンがついている男。名前は知らないけど、結構使える個性だな。
「あら、次は私たちですわよ」
「あー、うん。百ちゃん先走ってて。私、もう少しみんなを見ていたい。」ノリ悪いとか思われただろうか。と思ったが、「観察もヒーローへの道ですわね！！」と笑顔で走りに行った。
うん、いい子すぎ。
(……にしても。)
ここまで大体の走りを見てきたけど、やはりヒーロー科なだけあってみんなそれなりに速い。
私が後ろに回ったのは、私の個性だと一部始終を見ていなければならないから。
誰のを再生する？同じタイムはさすがにあれだしな……。「終わりましたわ！」暫くして百ちゃんが戻って来る。
「お疲れ様」「はい！Aさん、私待っていますわ！！」「え、あ、うん。ありがとう」
「ところで、Aさんの個性はどんなのですの？私は創造で、その物の素材や物質が分かっていれば何でも作れますの！」
「それってある意味最強じゃない？」
「しかし、暗記力も求められますわ」と言った百ちゃんだけど、結構余裕があるから相当頭がいいなこの子。
「私は……。
相手の動きを、真似できる。」
「"真似っこ"と言うことですか？」
「うん、そうだよ。」
丁度私の走る番。ちょっと見てて、と視線を私に向かせる。よーいスタートの合図までの５秒間、私が採用した動きは…
《３秒０４！！》
エンジン君、彼の動きを鮮明に思い出す。
「スタート！」ダッとひと蹴り、その瞬間、私の視界が流星群のような、景色が線になる。
「３秒５６！！」
「速いですわね！！
もしかして、飯田さんのを…？」
「飯田さんって言うのかなあの人。
エンジン付いてて、速かった人。」
「飯田さんですわね。"真似っこ"、凄い個性ですわね！！」「完全に真似するのはまだ出来ないんだけどね。ありがとう」
ごめんね、百ちゃん。私嘘をついた。
この個性、真似っことかそんな可愛いものじゃない。若干タイムを遅らせたのは、ゴール直前まで個性を使って、あとは"自分の"で走った。
……
「次、反復横跳びですわ！！」
先生が言ったんだよ。個性を使っていいって。
この機会、存分に活かす。
「先やってて！私みんなの見てるから」
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みそじ(プロフ) - ふらすこ∞さん» 閲覧ありがとうございます！そう思って頂けるとは…！！これからもそう思われるよう努めます(^^) (2018年2月12日 22時) (
レス) id: f61b17d626 (このIDを非表示/違反報告)
みそじ(プロフ) - シロさん» 長らくお待たせしました。ハラハラ感を味わって頂けてるとは…！とても嬉しいです！！その気持ちを忘れないよう励みます。ありがとうございます^_^ (2018年2月12日 22時) (レス) id: f61b17d626 (このIDを非表示/違反報告)
ふらすこ∞ - この作品最高ですｯ！更新頑張ってくださいｯ！応援してますｯ！ (2018年2月12日 15時) (レス) id: 99a9e4b4ed (このIDを非表示/違反報告)
シロ(プロフ) - 更新されていて嬉しいです。現犯罪者のヒミコちゃんとその妹、そしてその2人の関係や血の入った試験管が見つかってしまうかもしれないというハラハラ感が好きです！！更新、頑張ってください！ (2018年2月11日 23時) (レス) id: e916890377 (このIDを非表示/違反報告)
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作者名：みそじ | 作成日時：2017年12月22日 22時
