【名探偵コナン】方向音痴の・・・ジン？【男主】

三十六話 ページ39

お葬式には財閥関係者、東京スピリッツメンバー、その他友人にあたる人たちが呼ばれた。御巫さんが付き合っているという、恵さんも。


「Aさん……そんな……！」

「恵さん」


蘭が恵さんに駆け寄り優しく抱きしめる。
呼ばれた人の中には俺たちの身近にいるあいつらも。


「服部」

「お、おお。工藤か。お前らもAと知り合いやったんやな」

「服部はいつ知り合ったんだ？」

「大阪に別荘がある言うてAが来てた時や。事件で会うてから、何や意気投合してなぁ。それからAがこっちに来るたび一緒に大阪巡りしてたんや」

「そう、か」

「まさか亡くなるやなんて……思いもせんかったわ。でもそれが運命やったんやろうな」


今にも泣きそうな顔で服部は笑った。隠せてねぇよ、バカ。かという俺も、今にも崩れてしまいそうだけど。


「御巫……どうしてお前がこんな目に……！」


東京スピリッツのエース、ヒデもがその亡骸を収めている棺にすがりついた。命は戻らない。

それが例えどんなに強く、守護神だとしても_____もう二度と、その生命は現実へと戻らない。

三十七話→←三十五話

→ 目次へ｜作品を作る｜感想を書く
他の作品を探す