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「…え」
「寒いなら言えよ、風邪ひくだろ」
「いや、でもひーくんが」
「俺は大丈夫だから、笑」
…このコート暖かい。
コートに着いているポケットに手も突っ込む。
「ふふ、ぬくい〜」
「ほんと、なんでそんな薄着で来ちゃったのかね」
「いやあ、思ったより寒かったっすね」
「さっきからそればっかな」
パシン、と優しく頭を叩かれる。
優しいなあ、ひーくんは。
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結局ひーくんは家まで送ってくれた。
「あ、このコートありがと」
「おー、じゃあな、阿部にもよろしくしといて」
「了解っ」
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「ただいま…ぐへっ」
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玄関を開けた途端、阿部ちゃんに抱き締められた。
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作者名:もずく | 作成日時:2020年5月9日 23時