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『…、義勇サン。』



冨「なんだ。」



『何故僕は、貴方の膝の上にいるんでしょうか。ていうか資料見えてんの…』



冨「…いいから。」



『えぇ…、』



ご飯を食べた後、資料を渡して隣に座ったら、ひょいと持ち上げられて、膝の上に座らせられる。



僕の肩に顎をのせて、平然と資料を読み始める義勇。



ていうか義勇の心臓の音聞こえてきて、なんかはずかしくなってくるんだけど…今すぐにでも、離れたい今日この頃の僕である。




包み込むみたいに抱きしめてるから、抜け出そうにも抜け出せないし、…しょうがなく諦めて、大人しく義勇の腕の中に収まる。




『…別にいいけどさ…あ、そこの爪切りと爪紅と、…その透明の瓶と布、取って。』




冨「…ん。」




受け取って、汚くなっていた爪の手入れをしていく。



義勇なのか、僕のなのかわからない心臓が忙しく働く音を聞きながら、要らなくなった布に爪紅落としの液体を染み込ませて、落としていく。



…意外と爪伸びてるなぁ…



丁寧に落として、爪を切っていく。




実を言うとパチン、パチンと爪が切れてく音が好きなのだが、心臓の音が煩くてそれどころじゃない。これどっちの音だ…駄目だ、わかんない。



僕の耳に爪を切る音と、どちらかの心臓の音が響く。



耳がいいとさ…こうゆう時困るよね…、なんか…凄い恥ずかしい…、いや…どう言ったらいいのかわかんないけど…



爪を良い感じに切り終わって、いつもの黒い爪紅を塗っていく。



はみ出さない様に、塗り残さないように丁寧に塗っていく。



『…資料読み終わったの、?』



冨「あぁ。」



『誤字あった?』



冨「…直しておいた。」



『…流石、ありがとう。』




爪を塗りながらそう言うと、義勇は少しつまらなそうに僕の肩に顔を埋める。



髪が当たって結構くすぐったい。意外と髪の量多いよな…義勇って…



『…義勇も塗ってみる?』



冨「…、……ん。」




塗り終わって、僕の爪をじっと見つめてる義勇に聞くと片手を僕の手に乗せる。




資料を置いて、僕の腹辺りにもう片方の手をまわし、自分の方へ引き寄せた。密着したことで心臓の音が余計聞こえてきて、滅茶苦茶気まずい。




顔平然としてるのに、なんて音出してるんだこいつは…、いや…僕も多分そうだけど…



なんて考えながら、義勇の爪に僕と同じ爪紅を塗っていった。


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ふぉと - ぎゃあああ神作者様に神作品だ!ぎゃあああ!←はい最高でした愛してる(突然の告白←)出はあなたは神以上の存在ですね!!自分に悲しくなりますよ! (2019年9月8日 13時) (レス) id: f531edd03e (このIDを非表示/違反報告)
江柄子 蛍 - とても素敵だなあと思って感想を書かせていただきましたよ。私と同じ様なジャンルを書かれているにも関わらず圧倒的で好感度を持ちやすいキャラを設定し、物語を進展させていく…貴方は控えめにいって神なのです(確定)。 (2019年9月8日 0時) (レス) id: 64dd8ab2dd (このIDを非表示/違反報告)
味噌煮(プロフ) - 江柄子 蛍さん» ありがとうございます!実を言うと、人物には少しこだわってたので、そう言って貰えて嬉しいです!ありがとうございます、頑張ります! (2019年9月7日 23時) (レス) id: 430e816347 (このIDを非表示/違反報告)
江柄子 蛍 - 味噌煮さんの描く人物像素敵すぎます!応援してます! (2019年9月7日 15時) (レス) id: 64dd8ab2dd (このIDを非表示/違反報告)

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作者名:味噌煮 | 作成日時:2019年8月31日 22時

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