睡眠 ページ32
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冨「寝ろ。」
『突発的すぎる…』
冨「寝ろ」
『はい…』
和室に連れてかれて、何するのかと思ったら寝ろとのこと。
いや…寝るけども…、
取り敢えずどうすればいいのかわからず、横になる。
『こうですか義勇サン…、…今日は本当に凄い顔するね…』
今にも殺しそうな顔をしながら、僕をずりずりと引きづって胡座をかいてる自分の足の上に乗せる。
これなんか蜜璃ちゃんがこんな事されてみたいって言ってた気がする。なんだっけ、…あ、膝枕だ、膝枕。
キュンとするって言ってたけど多分それは顔がいい人限定と思うよ、蜜璃ちゃん…
いや…義勇も顔がいいけど…今凄い顔してるからキュンなんて微塵も無いよね、強いて言うならギュ(心臓を恐怖で掴まれる音)って感じ…
『…硬い。』
冨「……。」
『…いたたたたた!こめかみ!こめかみは痛いって!いてててて!』
ぎゃーと騒ぎながら、離れようとすると、ガっと顔を手で挟まれて、動かないようにされる。地味に痛い。
冨「大人しく、寝ろ。寝ないとまたやるからな。」
『はい…』
じーっと二人で静かに見つめ合う。
今ふと思ったけど、これどうゆう状況……、
…ていうかこいつ本当に顔整ってるよな…なんかこう…じっと見てると改めて思う。
…目、綺麗だな…、羨ましい…
ゆっくり義勇の顔に手を伸ばすと僕の手に擦り寄ってくる。犬みたいなぁとか思ったけど言わないでおく。
ぐりぐりと無心で義勇を撫で回してると、だんだん眠くなってくる。
睡魔に従い、撫で回すのをやめて、ゆっくり目をつぶる。
1番最初に聞いた様な痛々しい音はすっかり消えて、何時も通りの…、…いや、いつもより凄く、穏やかな水の音が聞こえる。
…こんな音出せたんだな…義勇って、…初めて聞いたぞ…
とても安心する、優しい音を聴きながら、僕は意識を手放した。
頬に義勇の暖かい手の温もりを感じながら。
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ふぉと - ぎゃあああ神作者様に神作品だ!ぎゃあああ!←はい最高でした愛してる(突然の告白←)出はあなたは神以上の存在ですね!!自分に悲しくなりますよ! (2019年9月8日 13時) (レス) id: f531edd03e (このIDを非表示/違反報告)
江柄子 蛍 - とても素敵だなあと思って感想を書かせていただきましたよ。私と同じ様なジャンルを書かれているにも関わらず圧倒的で好感度を持ちやすいキャラを設定し、物語を進展させていく…貴方は控えめにいって神なのです(確定)。 (2019年9月8日 0時) (レス) id: 64dd8ab2dd (このIDを非表示/違反報告)
味噌煮(プロフ) - 江柄子 蛍さん» ありがとうございます!実を言うと、人物には少しこだわってたので、そう言って貰えて嬉しいです!ありがとうございます、頑張ります! (2019年9月7日 23時) (レス) id: 430e816347 (このIDを非表示/違反報告)
江柄子 蛍 - 味噌煮さんの描く人物像素敵すぎます!応援してます! (2019年9月7日 15時) (レス) id: 64dd8ab2dd (このIDを非表示/違反報告)
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作者名:味噌煮 | 作成日時:2019年8月31日 22時