▼優しい温かさ。 ページ8
「……そんな顔しないでくれ」
暖かい優しさが、私の頭を撫でた。
フクロウが私の手に頬をすり寄せる。
見ると、手から血が出ていた。
多分、強く握りすぎていたんだろう。
痛みにも気付けないほど私は気にしていたんだろうか。
「苦しいなら、辛いなら、叫んで、喚いても良い
泣いたって、何も悪いことはないんだから」
優しく、抱きしめられて、とても暖かくて、
静かで綺麗な声は、私の鼓膜を震わせた。
『私、詐欺師になったんだよ？
嘘ばっかついて人騙して、傷付けて
妹が残してくれたマフラーで自分のこと縛り付けて
絶対幸せになんかなりたくないなんて捻くれたんだよ…？
そんなの許されるわけない』
「…なら俺が許す
どれだけ重たい罪をお前が背負っていても、
俺が許してやるから…だから」
温もりは離れ、頬に手が触れる。
イライは、目元を隠す布を剥がして、その青い目で私を見つめた。
やっぱり優しい空色の眼。
前ほど怖いとも感じないし、視線に恐怖もない。
その目を閉じて、近付いて、
口元に、暖かい息と体温を感じた。
「泣いて良いんだ」
優しい温かさと、息。
離れた口と、目の前にある顔は、
やっぱり少しだけ申し訳なさそうで。
そんな優しい顔をみて、
必死に耐えてきたものが一気に溢れて。
二度目の口づけは、
甘くて、少しだけしょっぱかった。
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抹茶タピオカ2号(プロフ) - とても面白かったです( ≧∀≦)ノふぇ？！神作、、 (2020年6月10日 21時) (
レス) id: 48661705e7 (このIDを非表示/違反報告)
もずく。(プロフ) - 白黒さん» 書かせていただきます((( (2018年12月20日 9時) (レス) id: b2945d23b4 (このIDを非表示/違反報告)
白黒(プロフ) - またイライ君小説書いてくださi(( (2018年12月19日 22時) (レス) id: 9362122ae5 (このIDを非表示/違反報告)
もずく。(プロフ) - 白黒さん» 私得なようでよかったです((( (2018年12月19日 15時) (レス) id: b2945d23b4 (このIDを非表示/違反報告)
白黒(プロフ) - Kissとか私得じゃないですか…けしからん！…………もっとやれ(( (2018年12月18日 18時) (レス) id: 9362122ae5 (このIDを非表示/違反報告)
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作者名：もずく。 | 作成日時：2018年12月17日 12時
