▼大切にしたかった。 ページ6
『……』
薬の匂いが飛び交う。
頬に触れる感覚に目が覚めた。
「…おはよう」
目を横に向けたら君がいた。
君が、申し訳ない顔で笑っていたから、
つい変な顔をしてしまったけど。
『おはよう…イライ』
私も笑い返すことしかできなかった。
君に聞きたいことがたくさんあったけど、
聞いてしまったらいけない気がしたから。
「…A」
『懐かしい夢を見ていたよ
ずっと、大切にしたかった夢』
「……」
マフラーは解けている。
でも、前より圧迫感はない。
吐き出さなければなんて思う気持ちはない。
なんと言われてもいいから、
君に嫌われてもいいから聞いてほしい。
きっと、君のことをもっと知りたいから話すだけなんだ。
『私はね、それなりに良い家の生まれだったんだよ
でも、だからこそ、家のきまりは厳しくて両親から何度も怒鳴られた
妹が生まれてから、だったかな
私が両親から見放されたのは
妹はすごい子だったよ 両親と同じ白い髪とエメラルドの目でとっても綺麗でさ
私ができないことはなんだって出来た
だから親は私を見捨ててあの子を育てた
でも、私はあの子を恨むことはしなかった
だって私はあの子のことが好きだったから
あの子が生まれたことが誇りだったから
だからこそ、こんな姉の妹として見て欲しくなかった』
愛しているからこそ、離れるというのもあるんだ。
だからもう、きっと大丈夫。
手首を握りしめながら一呼吸置いて、
大きく息を吸って、
また口を開いた。
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抹茶タピオカ2号(プロフ) - とても面白かったです( ≧∀≦)ノふぇ？！神作、、 (2020年6月10日 21時) (
レス) id: 48661705e7 (このIDを非表示/違反報告)
もずく。(プロフ) - 白黒さん» 書かせていただきます((( (2018年12月20日 9時) (レス) id: b2945d23b4 (このIDを非表示/違反報告)
白黒(プロフ) - またイライ君小説書いてくださi(( (2018年12月19日 22時) (レス) id: 9362122ae5 (このIDを非表示/違反報告)
もずく。(プロフ) - 白黒さん» 私得なようでよかったです((( (2018年12月19日 15時) (レス) id: b2945d23b4 (このIDを非表示/違反報告)
白黒(プロフ) - Kissとか私得じゃないですか…けしからん！…………もっとやれ(( (2018年12月18日 18時) (レス) id: 9362122ae5 (このIDを非表示/違反報告)
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作者名：もずく。 | 作成日時：2018年12月17日 12時
