【喧嘩松】学校最強、いただきますね。２【男主】

01 :懐かしいおもいで ページ2

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定期公演会も無事成功に終わり、文化祭近くまで特にやる事がない演劇部は、1週間程休みとなった。





久々にマトモな休みが取れた俺は、家の中を掃除してみることにした。






松代さんのあの綺麗な玄関を目指して、まずは玄関から、力を入れて磨いていく。
演劇部に入ったお陰なのか分からないけど2時間弱動きっぱなしでも全く疲れる事は無かった。







こうして少しずつ所々で小休憩を挟みながらすべての部屋の掃除をしていった。







自分の部屋の掃除をしていると棚の上からクッキー缶が振ってきて、避けきれず頭に直撃した。
カンッと子気味のいい音だが俺は物凄く痛い。







僅かに涙目で落ちたクッキー缶を拾い上げると、それはとても色褪せたクッキー缶だった。恐らく、20年以上は前の。







何でこんなところに、とクッキー缶を振ってみるとガシャガシャと中になにか硬いものが入っているような音がした。







恐る恐る開けてみると、そこには黒い石のはめ込まれた指輪と、赤い石のはめ込まれた指輪が仲良く並んでいた。







あぁ、とその缶の中身を一瞥して、無かったことにするように再び棚の上にしまい込む。









ピンポーン。









家中にインターホンが鳴り響く。









慌てて玄関に向かえば棚の上に飾ってある写真立てに目を向ける。
そこには小学生の俺と、母さんとで仲良く笑顔で写っている写真があった。









俺は写真を撫でて、一つの懐かしい思い出を頭に浮かべていた。
それもほんの少しの事で、俺は我に帰ってドアを開けた。

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