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十八話 ページ20

『片目。下弦です』

「首落としても死なない鬼なんて知らない」


霧が濃い。よく目を凝らして見たその目には、下参と書かれている。

下弦の参。何時だか、不死川さんと殺した鬼も下弦の参だった気がする。死ねば入れ替わり、それがまた死ねば新たな下弦の参が現れる…そういう仕組みなのだろうか。


『どこを斬りますか』

「俺は周りを見る。君は気を引いて」

『はい』


私は女の子だ。こっちへこいと言わんばかりに視線の先を走り回る。

鬼も女の子好きなのだろう、音もなく背後に回る兄を見ることも無く私に手を伸ばす。

伸びてきては落とし、伸びてきては落としを繰り返しながら私も急所を探した。

私の技は鬼の首と認識したところに飛びつくもので、本当の急所がそこではなくても飛びつくのだ。あの落としたものが本当の急所でなくてもおかしくない。



…突然鬼が絶叫した。


「さわるなぁ!!俺の宝物にぃ!!」


鬼がぐるりと振り返ると、背中には兄が切りつけたであろう傷跡から血が吹き出しており、そこにもうひとつ鬼の顔があった。


「…女の子」


見れば、兄は血塗れの女の子を手にしていた。私とそんなに年の差の無いように見える。横にぽいと投げるとべちゃ、と嫌な音がして転がった。もう死んでいるのだろう。


「背中に女の子を溜め込んでるね」

『え…』


傷をよくみれば、小さなの手や髪の毛がチラチラと見えている。

その真ん中に鎮座する顔は激高していた。


「俺の宝を欠かすとは、投げるとは!!許せん!許せん!!」


あっという間に傷口が閉じ、顔も奥へと消えた。


「背中の顔の首を切る」

『挟み撃ちですね、わかりました』


兄と目が合い、それを合図に駆け出した。

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シャンプー(プロフ) - ゆーさんさん» 不快に思われたのなら申し訳ありません。注意書きを付け足しておこうと思います。 (2019年8月9日 12時) (レス) id: 2be3b2296e (このIDを非表示/違反報告)
ゆーさん(プロフ) - あくまで二次創作ですので、時透母についてはこういう人なのだというような感想を持たないようにお願いします。 (2019年8月8日 17時) (レス) id: 91a8b31b94 (このIDを非表示/違反報告)
シャンプー(プロフ) - にこちゃんさん» ありがとうございますー!!!私も時透くん推しです!!じわじわ書き進めておりますのでまったりお待ちくださいませ…!! (2019年7月22日 21時) (レス) id: 2be3b2296e (このIDを非表示/違反報告)
にこちゃん - 私、推しが時透君なので嬉しいです!更新待ってます!応援しています!! (2019年7月22日 21時) (レス) id: 5d74a38634 (このIDを非表示/違反報告)
シャンプー(プロフ) - ゆずさん» ありがとうございます!!!時透くんかっこかわいいですよね!頑張ります…!! (2019年7月22日 17時) (レス) id: 2be3b2296e (このIDを非表示/違反報告)

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作者名:シャンプー | 作成日時:2019年7月22日 1時

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