番外編・７ ページ46
Aとモモタロス、そして猿のイマジンとの剣戟。猿のイマジンは、木の枝のような錫杖で二人同時で襲い掛かってくる刃先を受け切っている。
女は、そんな三人の攻防を目の当たりにして、がたがた震えていた。
ウラタロスはその女の様子を見、「よし」と意を決して変身した。
電王・ロッドフォーム。
そしてキンタロスやリュウタロスも、ベルトを腰に巻きつけパスをかざした。
電王・アックスフォーム、電王・ガンフォーム。
「俺の強さにお前が泣いた！」
「お前倒すけどいーよね？答えはきいてないっ！」
二人も決め台詞を口にし、戦闘の中に突っ込んでいった。
ウラタロスはというと、
「大丈夫？お嬢さん」
戦闘には参加せず、女に手を差し伸べていた。
「今起こってることは夢だと思って。現実じゃない、ただのきみの夢……」
催眠術士のような言葉遣いと口調、声色に、女は素直に反応した。ゆっくり夢見心地、とろんとした目になって立ち上がり、ふらふらと近くのベンチの方へあるいていく。
「よし」
ウラタロスはひとり心の中で「やってやった」と呟くと、
「おまたせ、みんな」
と少し遅れてやってきた。
＊＊＊
猿のイマジンは、電王×４+Aに圧されていた。
モモタロスの剣とキンタロスの斧で傷を負い、ウラタロスの槍で身体を貫かれ蹴りを受け、リュウタロスの弾丸に撃ち抜かれる。
「ぐあ、あ……っ」
低い呻き声を響かせながら、猿のイマジンはよろめいた。
「出番だよ、Aちゃん」
＿＿ウラタロスは、その隙を見逃さなかった。
近くに居たAにそう告げ、Aはしっかり頷いた。
猿のイマジンは仰け反った体勢を直そうとする。
が、猿のイマジンは次の瞬間には鮮血を噴き出していた。
「やあああああああっ！」
Aが助走をつけ、猿のイマジンに向けた剣先に力を添え、腹部の中心をめがけ、刺す。
Aの剣が、イマジンの身体を貫いた。
＊＊＊
「大丈夫ですか？」
Aは、女にそう訊ねた。
顔は少し土で汚れており、傷はないものの、衣服のところどころは破れていた。
「は……はいっ」
催眠がとけたのか、女は元の瞳でAを見つめ、大きく頷いた。
「あなたのおかげで助かりました。ありがとうございます」
そして恭しく、頭を下げる。
そこには、まだデンライナーに配属されたばかりの、Aの初々しさのようなものが隠れていた。
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星砕(プロフ) - にわとりさん» すみません、お友だち申請とかはよく分からないので、申し訳ないのですができないです……すみません！小説のほうは、受験生ですので難しいかもしれませんが、時間のある時に読んでみます！お誘い、ありがとうございます！これからも応援、よろしくお願いします！ (2019年8月26日 22時) (
レス) id: 567175ed17 (このIDを非表示/違反報告)
にわとり(プロフ) - ありがとうございます..！あの、宣伝とかじゃないんですがよければ私のお話読んで意見とか良ければ下さい..！また、友達申請を送っても大丈夫ですか？ (2019年8月26日 22時) (レス) id: b7c5b25082 (このIDを非表示/違反報告)
星砕(プロフ) - にわとりさん» コメントありがとうございます！番外編は前々から書きたいと思ってました！まだ続きますので、まだ少しだけ、異時点の少女の物語にお付き合い下さい！ (2019年8月26日 22時) (レス) id: 567175ed17 (このIDを非表示/違反報告)
にわとり(プロフ) - 少しの続きが見られて嬉しいです！ (2019年8月26日 22時) (レス) id: b7c5b25082 (このIDを非表示/違反報告)
星砕(プロフ) - 柚子×2さん» コメントありがとうございます！イマジンは癒やされますよね！実は私いまさら電王にはまってしまいまして……電王面白いですよね！応援ありがとうございます！ (2019年6月10日 22時) (レス) id: 567175ed17 (このIDを非表示/違反報告)
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作者名：星砕 | 作成日時：2019年5月4日 14時
