番外編・４ ページ43
それで、とAは四人に訊ねた。
「あの……いつまで一緒にいられますか？」
四人はAの言葉に一瞬目を丸くし、顔を見合わせた。
そういえば決めてなかったんだった、ウラタロスがそう口にする。
「え……決めてなかったんですか？」
「あぁ、うん、まぁ……」
ウラタロスはAから視線を逸し、ばつが悪そうに苦笑いを顔に浮かべた。
イマジンは、今よりもずっと遠い未来から来た「元」人間である。
そのため、元いた時間とは別の時間に長期間滞在するのは、肉体的に疲弊する。
デンライナーの車内は、どの時間にも属していない。車内のあの空間だけが、どこの時間にも縛られていないのだ。だから、デンライナーに乗っているイマジンは、肉体が滅ぶことはない。
Aはそのことを知っていた。それで、いつまでここにいれるかを訊ねたのである。
「オーナーからは、なるべく早くに帰ってきて下さい、って言われたんだけど……」
「お、大雑把……」
「でもでも、パスは持ってるし大丈夫！」
不安そうな表情のAとは反対に、リュウタロスはポジティブにそう言った。
まあ……パスがあるなら安心かなぁ。
Aはとりあえず自分にそう言い聞かせて、四人との時間を楽しむことにした。
＊＊＊
「お出かけしようよ！」
そう言ったのはリュウタロスである。
Aは窓の外を見た。
空はまだ青く、外は暑そうだが出掛けられそうではあった。
Aは「どこに？」と首を傾げた。
「お昼は過ぎましたし、近場のところしか行けませんけど……」
「Aちゃんと一緒ならどこでもいい！あ、お散歩しようよ！公園あったでしょ？このへんに！」
リュウタロスは子供のようにはしゃぐ。ああ、可愛いな。Aの顔は自然と綻んだ。
「なら俺も行くか」モモタロスが座っていたソファから腰を上げた。
「え？なんでモモタロスもくるの？」
「な……なんだよ、駄目なのか？」
「僕は二人きりがいいのー！」
「じゃあ、僕が」
そう言い出したのはウラタロスだった。
「女のコのエスコートなら任せて」
「うるせぇ脳内ピンク！」
モモタロスが叫ぶ。
「ああ、あの、みんな……」
Aはおろおろし始めた。喧嘩の予感がする。いや、もう既に喧嘩は始まっている。
「キンタロスさん……！」
頼みの綱だとAはキンタロスのほうを向いたが、
「………………」
……キンタロスは、珍しくいびきを立てないままで眠っていた。
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星砕(プロフ) - にわとりさん» すみません、お友だち申請とかはよく分からないので、申し訳ないのですができないです……すみません！小説のほうは、受験生ですので難しいかもしれませんが、時間のある時に読んでみます！お誘い、ありがとうございます！これからも応援、よろしくお願いします！ (2019年8月26日 22時) (
レス) id: 567175ed17 (このIDを非表示/違反報告)
にわとり(プロフ) - ありがとうございます..！あの、宣伝とかじゃないんですがよければ私のお話読んで意見とか良ければ下さい..！また、友達申請を送っても大丈夫ですか？ (2019年8月26日 22時) (レス) id: b7c5b25082 (このIDを非表示/違反報告)
星砕(プロフ) - にわとりさん» コメントありがとうございます！番外編は前々から書きたいと思ってました！まだ続きますので、まだ少しだけ、異時点の少女の物語にお付き合い下さい！ (2019年8月26日 22時) (レス) id: 567175ed17 (このIDを非表示/違反報告)
にわとり(プロフ) - 少しの続きが見られて嬉しいです！ (2019年8月26日 22時) (レス) id: b7c5b25082 (このIDを非表示/違反報告)
星砕(プロフ) - 柚子×2さん» コメントありがとうございます！イマジンは癒やされますよね！実は私いまさら電王にはまってしまいまして……電王面白いですよね！応援ありがとうございます！ (2019年6月10日 22時) (レス) id: 567175ed17 (このIDを非表示/違反報告)
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作者名：星砕 | 作成日時：2019年5月4日 14時
