先輩が見守る ページ24
＿＿一方、喫茶・ミルクディッパーでは。
「お前、行かなくてもいいのかよ」
「……うん」
良太郎と侑斗が、コーヒーをお供に話をしていた。
あの廃工場に異変が起き、ニュースではそのことばかりが報道された。ミルクディッパーに来る客らも、その話題に花を咲かせている。
侑斗は、愛理の淹れたコーヒーに砂糖を何杯か投じると、スプーンでそれをかき混ぜた。
「俺はカードが無いから返信できねぇけど……お前は変身できるだろ」
しかし良太郎は、首を横に振る。
「ううん。パスは、とっくにオーナーに返しちゃったから。……これ以上の、もっと大規模な事件が起こったら、緊急事態ってことで変身できるかもしれないけど……」
「ふうん」
侑斗のスプーンを回す手が、段々と速くなる。
「でも大丈夫。あのイマジンを倒すのに、Aちゃんって子が行ってるんだけど、モモタロスたちも一緒に向かわせてるから」
「大丈夫、なのか？」
「うん。……多分」
自信なさげに答える良太郎を見、侑斗の手は更に速まった。
……と、そこで侑斗がコーヒーをぐい、と一気に飲んだ。
「……う」
コーヒーはまだ苦かったのか、侑斗は顔を歪ませた。砂糖が足りなかったのか、などと首を傾げながら、今度は飲み干したコーヒーのカップを見つめる。
「……ま、あっちがやばそうになったら、俺もデネブを向かわせる。デネブは強いからな」
侑斗は、まるで子供が自身の親を自慢するかの如く、胸を張ってそう告げた。
ミルクディッパーの中で、時間がゆっくりと流れていく。
※※※
「……それで、外に出てみたわけだけど」
と、ウラタロスは呟く。
「なんだ、あれ……」モモタロスが絶句する。
Aや、他のイマジンらも、先程まで黒いイマジンだったものを見て、驚愕した。
……廃工場を取り巻き、ギガンデスとなったもの。それは、もはやイメージでも無かった。
廃工場を根で覆い、それをコアのようにして進化したギガンデスは、それまでモモタロスらが見たことのないタイプのもので、廃工場の天井を突き破りどろどろに溶けた肉片が顔のようにして覗かせており、また壁を突き破って、同じように肉片が手や足のように伸びていた。
ギガンデスのほうが、廃工場よりも何倍も大きかった。
「…………」
Aも絶句していた。
これからあれを倒すのかと、そう思えば震えが自身を襲う。
あんなのに勝てるわけがない。
勝てるわけがない、けれども……。
戦わなければならない。
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星砕(プロフ) - にわとりさん» すみません、お友だち申請とかはよく分からないので、申し訳ないのですができないです……すみません！小説のほうは、受験生ですので難しいかもしれませんが、時間のある時に読んでみます！お誘い、ありがとうございます！これからも応援、よろしくお願いします！ (2019年8月26日 22時) (
レス) id: 567175ed17 (このIDを非表示/違反報告)
にわとり(プロフ) - ありがとうございます..！あの、宣伝とかじゃないんですがよければ私のお話読んで意見とか良ければ下さい..！また、友達申請を送っても大丈夫ですか？ (2019年8月26日 22時) (レス) id: b7c5b25082 (このIDを非表示/違反報告)
星砕(プロフ) - にわとりさん» コメントありがとうございます！番外編は前々から書きたいと思ってました！まだ続きますので、まだ少しだけ、異時点の少女の物語にお付き合い下さい！ (2019年8月26日 22時) (レス) id: 567175ed17 (このIDを非表示/違反報告)
にわとり(プロフ) - 少しの続きが見られて嬉しいです！ (2019年8月26日 22時) (レス) id: b7c5b25082 (このIDを非表示/違反報告)
星砕(プロフ) - 柚子×2さん» コメントありがとうございます！イマジンは癒やされますよね！実は私いまさら電王にはまってしまいまして……電王面白いですよね！応援ありがとうございます！ (2019年6月10日 22時) (レス) id: 567175ed17 (このIDを非表示/違反報告)
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作者名：星砕 | 作成日時：2019年5月4日 14時
