廃工場に植わる大樹 ページ18
戦いは終わらない。決着など、つきもしない。
イマジンは、剣の突き刺さった所から、木の根のようなものを飛び出させ、己の身体に這わせると、
「……っわ、」
剣を呑み込み、次に己の身体自身を呑み込んだ。
木の根に覆われたイマジンの姿は、樹海に沈む人のかたちのようで＿＿
「う、」
慌てて剣から手を離したAは、口元を手で覆い、えずいた。
その間も、根は触手のように変幻自在に動き、廃工場の床を覆い、壁を這い、天井にまで張り巡らせ、イマジンの身体をコアのようにしたいのか、何重もの層に包み、守った。
廃工場全体が、イマジンの身体と化すような＿＿そんな状態だった。
Aは遂に、イマジンの原型も留めぬその姿への嫌悪感に負け、気を失い倒れてしまった。
※※※
数時間で廃工場を自身の身体の一部にしてみせたイマジンのことは、夜間であるにも関わらず、直ぐに多くの人々の間に知れ渡った。
ニュースとして取り上げられ、記者が駆けつけ、野次馬たちが群れを成した。
そんな大事になってくると、情報は良太郎のもとだけでなく、デンライナーにまで届くようになるわけで。
「ねえ、廃工場が大騒ぎになってるみたいだよ？」
リュウタロスが、車窓から見える廃工場を指差した。夜の暗闇でよく見えないが、たしかに廃工場の周りだけは、明るくなっている。
「……廃工場？」ウラタロスが早くも勘づく。
「そういえば、Aちゃんは？」
「あ？知らねぇよ」
モモタロスがウラタロスの問い掛けに乱暴に答える。
「俺も見てへんけど……なんや、居ないんか？」
「僕も僕も！Aちゃん、見てないよ？」
「……となると、もしかして…………」
キンタロスとリュウタロス、二人の言葉に、ウラタロスは考えを深めた。
「＿＿Aちゃん、もう……」
ウラタロスが、自分の考えを言おうとした、その時。
それまで黙っていたジークが、口を開いた。
「あのメイドなら、先程出ていったぞ？」
「……え？」
……ジークの言葉に、その場の誰もが硬直した。
＿＿事態が急変する。
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星砕(プロフ) - にわとりさん» すみません、お友だち申請とかはよく分からないので、申し訳ないのですができないです……すみません！小説のほうは、受験生ですので難しいかもしれませんが、時間のある時に読んでみます！お誘い、ありがとうございます！これからも応援、よろしくお願いします！ (2019年8月26日 22時) (
レス) id: 567175ed17 (このIDを非表示/違反報告)
にわとり(プロフ) - ありがとうございます..！あの、宣伝とかじゃないんですがよければ私のお話読んで意見とか良ければ下さい..！また、友達申請を送っても大丈夫ですか？ (2019年8月26日 22時) (レス) id: b7c5b25082 (このIDを非表示/違反報告)
星砕(プロフ) - にわとりさん» コメントありがとうございます！番外編は前々から書きたいと思ってました！まだ続きますので、まだ少しだけ、異時点の少女の物語にお付き合い下さい！ (2019年8月26日 22時) (レス) id: 567175ed17 (このIDを非表示/違反報告)
にわとり(プロフ) - 少しの続きが見られて嬉しいです！ (2019年8月26日 22時) (レス) id: b7c5b25082 (このIDを非表示/違反報告)
星砕(プロフ) - 柚子×2さん» コメントありがとうございます！イマジンは癒やされますよね！実は私いまさら電王にはまってしまいまして……電王面白いですよね！応援ありがとうございます！ (2019年6月10日 22時) (レス) id: 567175ed17 (このIDを非表示/違反報告)
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作者名：星砕 | 作成日時：2019年5月4日 14時
