機転 ページ17
あ、やばい、と直感的に、本能的にそう感じたAだが、今更退くに退けない。身の危険を感じたが、ここは＿＿なんとかやり合わなくては。
ふら、とイマジンが体勢を崩す。Aはその瞬間を見逃さない。
剣を構えてイマジンのほうを見据える。
＿＿と。
「…………っ！？」
いきなり、剣に重みがかかった。ずっしりと重く、まるでなにかに取り憑かれているかの如く重量感。
Aはぐらり、と足がふらついたが、じっと耐えた。しかし、この重みがどこからきたものかがわからない。Aは混乱に陥った。
＿＿重みの正体は、イマジンであった。イマジンが、一瞬体勢を崩したその直後、瞬時に攻撃体勢をつくり、Aの剣に向かい、圧をかけたのである。
Aは最初、このことに気が付かなかった。が＿＿。
混乱が収まり、それがイマジンのしわざであると分かると。
不敵な笑みで、イマジンに語り掛けた。
「なかなか、じゃないですか」
だがイマジンは、言葉を発しない。
一度の攻撃を防がれると、続けて二度も三度も、Aに向かって攻撃を真っ直ぐに、仕掛けてくるのである。
その都度その都度、Aはイマジンを薙いだ。鋭い刃はイマジンの身体に食い込み、滑りをつけて傷をつける。そこからまた、血が噴き出すのだ。
鮮血を浴びながらも、戦いを続けるA。イマジンとAとの力差は、見ての通りだった。
同じように見えて、しかし実際はほんの少しだけ、Aのほうが上だ。イマジンは強力な攻撃を仕掛けるが、どれも真っ直ぐすぎて避けるには簡単すぎる。自我か、理性かを失っているのか、イマジンはそのことにすら気付いていない。
一方のAは、イマジンの攻撃を避けるだけでなく、押し返し、更には反撃を繰り出すようにもなっている。当初、手も足も出なかった相手に、これだけの攻撃を与えている。Aは確実に、成長を遂げた。
と、単調すぎるくらいの戦いをしていた二人に、変化が訪れる。
「…………はっ！」
……というのも、Aがイマジンに、大きな一撃を与えたからだ。
Aの薙いだ剣が、イマジンの腹部に突き刺さる。手応えがあったのか、Aはそのままずぶずぶと、イマジンに剣を深く、突き刺す。
ぼと、ぼと、と血が垂れ落ちる。どろり、と黒を帯びた赤い血が。
戦いは、終わりを告げた＿＿
＿＿ようにも見えた、のだが。
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星砕(プロフ) - にわとりさん» すみません、お友だち申請とかはよく分からないので、申し訳ないのですができないです……すみません！小説のほうは、受験生ですので難しいかもしれませんが、時間のある時に読んでみます！お誘い、ありがとうございます！これからも応援、よろしくお願いします！ (2019年8月26日 22時) (
レス) id: 567175ed17 (このIDを非表示/違反報告)
にわとり(プロフ) - ありがとうございます..！あの、宣伝とかじゃないんですがよければ私のお話読んで意見とか良ければ下さい..！また、友達申請を送っても大丈夫ですか？ (2019年8月26日 22時) (レス) id: b7c5b25082 (このIDを非表示/違反報告)
星砕(プロフ) - にわとりさん» コメントありがとうございます！番外編は前々から書きたいと思ってました！まだ続きますので、まだ少しだけ、異時点の少女の物語にお付き合い下さい！ (2019年8月26日 22時) (レス) id: 567175ed17 (このIDを非表示/違反報告)
にわとり(プロフ) - 少しの続きが見られて嬉しいです！ (2019年8月26日 22時) (レス) id: b7c5b25082 (このIDを非表示/違反報告)
星砕(プロフ) - 柚子×2さん» コメントありがとうございます！イマジンは癒やされますよね！実は私いまさら電王にはまってしまいまして……電王面白いですよね！応援ありがとうございます！ (2019年6月10日 22時) (レス) id: 567175ed17 (このIDを非表示/違反報告)
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作者名：星砕 | 作成日時：2019年5月4日 14時
