検索窓
今日:9 hit、昨日:0 hit、合計:85,466 hit

331歩 ページ42

―――――――――――――――


「ここね」














打ち止めもどきにつれられた私は…訳の分からない装置の前に立っていた。
















「結局、一方通行とかは来なかったみたいね」








「そうだね」









内心で「来るわけねぇだろ」と全力で叫ぶ。







そうだよ、来るわけない。





ないのさ。








もし、もし、もし…。









もし来たら?













「来ないわ」





想像もつかない。







過去のことを参照にしようにも、過去のことが無い。











「じゃ、記憶、入れるわよ」









「………、」











「あの子のことも思いだせるわよ」









「いや、別に、思いだしたいってわけじゃないから。」







「隠せてないから」











「…………、」







打ち止めもどきは、私にヘルメットのような装置をかぶせた。











「その装置をかぶるとね、記憶が戻っても、かぶってるときの記憶はなくなるのよ」









そんな複雑な装置があるわけがない。嘘だ。













「だから、何言ってもいいわよ。







 恥ずかしいことを言ってもいいし、愚痴でもいいわ。









 1つ、聞かせてちょうだい」













打ち止めのくせに、打ち止めもどきのくせに、何故か大人を相手にしてるような気分だった。









「あの子のことよ」













そういや、番外個体は?





この記憶、打ち止めが聞いたら、配信されんじゃね?











「ぶっちゃけなところを聞かせてちょうだい」







「いや、意味分からないから」

「まだ、何も聞いてないでしょ。黙って聞きなさいっての」







打ち止めもどきは咳払いをした。

332歩→←330歩



目次へ作品を作る感想を書く
他の作品を探す

おもしろ度を投票
( ← 頑張って!面白い!→ )

点数: 9.7/10 (98 票)

この小説をお気に入り追加 (しおり) 登録すれば後で更新された順に見れます
82人がお気に入り
違反報告 - ルール違反の作品はココから報告

感想を書こう!(携帯番号など、個人情報等の書き込みを行った場合は法律により処罰の対象になります)

ニックネーム: 感想:  ログイン

シア(プロフ) - 私も小説始めました。カゲプロです。もしよければ暇なときにみてください。評価&コメくれると嬉しいです。 (2013年7月29日 21時) (携帯から) (レス) id: 3ba6b77b23 (このIDを非表示/違反報告)
あづさ@一時退会中(プロフ) - 映画版のDVD買えるだけのお金が貯まった! (2013年7月26日 23時) (レス) id: c461022375 (このIDを非表示/違反報告)
優華(プロフ) - 続きが気になる! (2013年7月24日 18時) (レス) id: ff8980fff7 (このIDを非表示/違反報告)
シア - 面白かったです。続き頑張ってください。応援しています! (2013年7月24日 18時) (携帯から) (レス) id: 3ba6b77b23 (このIDを非表示/違反報告)
華乃架 - 話が展開されたね! これからも頑張って!!! (2013年7月12日 20時) (携帯から) (レス) id: 9cc6958de7 (このIDを非表示/違反報告)

作品は全て携帯でも見れます
同じような小説を簡単に作れます → 作成
この小説のブログパーツ

作者名:リュウ | 作成日時:2013年3月6日 0時

パスワード: (注) 他の人が作った物への荒らし行為は犯罪です。
発覚した場合、即刻通報します。