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マンションに着いて、女と二人でいるのがバレないように私が先に降りる。
「待って、A」
いつまでたっても降りてこないエレベーターをのんびり待っていると、後ろから彼が走ってきた。
「明日早いからさ、ジョギング、一人で行くわ。」
「何、いつもより早く走るの？」
「いや、弁当頼んでまったからさ、大変やろ」
多分、朝の罪悪感もあるんだろう。
こういう気遣いができるのも、彼の良いところだけども。
「良いよ、付き合う。その代わり、明日のお弁当ちょっと手抜きになるけど。」
「そりゃ、もう、全然……でも弁当作るの結構大変やし、やっぱ一人で、」
「いいよ、私も一日走るのやめると鈍りそうだし」
「そっか、ありがと。おやすみ。」
「おやすみ。」
今日の一日の締め括りは、彼の素敵な笑顔。
お陰で今日はスッキリ眠れそう。
でもごめんね。ちゃんと手抜きの許可貰ったから、
あの作戦、実行します。
〜次の日のメール A’s mail box〜
to:重岡大毅
件名:弁当
昨日の報復です。(笑)
ちゃんと約束通り、メンバーさんに手伝ってもらわずに食べ切ってください。
from:重岡大毅
件名:Re:弁当
これはいじめや。酷すぎる！(笑)
でも昨日はほんとにごめんなさい。反省して、約束通り、全部食べました。
※添付ファイル※(空の弁当箱)
to:重岡大毅
件名:Re:Re:弁当
こちらこそ今日まで話を引きずってごめんなさい。
お詫びに好きなもの作るからリクエストあったらメールしてね。
from:重岡大毅
件名:Re:Re:Re:弁当
なら、フルコースでも期待しとこかな(笑)
ま、Aの料理うまいからなんでもええなー。
また帰るとき連絡する。
好き。
END
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作者名：カミツレ | 作成日時：2017年9月30日 13時
