補導 × juri ページ3
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仕事が終わるのが23:30。
電車に乗れるのが終電。
そして今、駅に着いたのは25時過ぎ。
｢ .. 疲れた｣
夏のこの時間、私の最寄り駅はあまり人がおらず、
仕事終わりでクタクタになったサラリーマン、
遊んでたであろう若者たちがちらほら。
｢あ .. ｣
そうだ、今日駅までは歩いてきてたんだった。
車で来る時は5分しないで着くけど、徒歩の場合は30分程かかる。
この時間の徒歩30分は正直面倒くさい…。
けどタクシーは高いから乗りたくないし、歩かなければ家に着かないわけで。
｢ .. ふぅ｣
エナジードリンク片手に帰路につく。
｢ ... ｣
車通りも少ないな。
なんて思ってた時だった…。
｢ ... ､｣
ブォォン..
と、静かな車のエンジン音。
が、私の少し後ろを歩くスピードと同じスピードで進んでいる事に気づく。
｢ ... っ｣
物事に対してあまり怖がったりする方じゃないけど…
いや、流石に怖いでしょ、笑
｢、｣
__ キィ､
私が止まるとその車も止まるみたいで、軽いブレーキ音。
…これは……ストーカー、、？
｢、…｣
｢すみませーん、｣
｢っ！！｣
なんと車の窓から声をかけられてしまうという…！！
…逃げよう、
走り出そうとしたその時。
樹｢ちょっ、待って待って！俺警察！ほら、｣
｢へ、.. ｣
静かに路肩に止まったその車。
…と共に車から降りて、警察手帳を見せながらこちらへ向かってくる大男…じゃなくて警察の人。
樹｢ごめんね、ビックリさせちゃったよね。笑｣
｢... はぁ､.... 不審者かと、｣
樹｢はい残念でしたー、警察でーす｣
…ノリがチャラいな。笑
絶対私より歳下だ。
樹｢未成年者がこんな時間ウロウロしてたら危ないよ？｣
｢…え｣
樹｢俺を不審者だと思ったんでしょ？こんな時間に出歩いてちゃいけません｣
急に真面目に話し出したと思ったら…
これは " 補導 " だよね？
樹｢親御さんに連絡するから、住所 ..｣
｢あの、未成年じゃ... これ免許証です｣
樹｢え！！？｣
大きな目を更に大きくして私の顔と免許証とを見比べてる。
私はまだ若く見られてるのか、そっか。笑
いや…有難いけど、恥ずかしい。
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作者名：じゃらし | 作成日時：2020年7月11日 23時
