すみれの妄想劇場＠あらし･４

もしもシリーズ◇Ａ ・ ２ ページ2

すると


｢痛い〜｣ って、ケンくんの声がして、ボクの髪の毛が痛くなくなった。



そ〜っと顔を上げると、かずくんが立ってて


｢まーくんをいじめるなっ！｣


そう言うと、目を擦って痛がるケンくんに砂を掛けた。



｢かずくんっ！｣


｢まーくん大丈夫？｣


すごい怒った顔してたのに、ボクを見たかずくんは優しく笑ってくれた。



｢うん。

でもケンくんが‥｣


そう言った瞬間、ケンくんが思いっきりかずくんを突き飛ばした。


突然のことで、かずくんはお砂場に倒れちゃった。



でもね


｢なんだよ。まだやんのかっ！｣


跳ねるように起き上がったかずくんのホッペからは血が出てて、すごく痛そうで


ボクは ｢かずくんが〜っ、かずくんが〜〜〜っ！｣


って、首に抱きついて やっぱり大泣きしちゃったの。


そしたら先生が慌てて走ってきて、ボクをかずくんから離そうとしたんだけど


ぎゅうって掴んで離さなかったよ。



｢ごめんね、かずくん

ましゃきのせいで‥

痛いね‥｣


そっと顔に触ると


｢この位へっちゃらだよ。
まーくんは悪くない。まーくんはそのままでいい。

オレが守ってやるから｣


いつものように、頭をなでなでしてくれた。


｢かずくんカッコいい////｣


｢だろ？(笑)｣


ニヤって笑うかずくんは、やっぱり今日もカッコよくて


でも、ボクももっと強くなりたいって本当に思ったんだよ。

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