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「いくら考えても撮られたもんはどうしようも無いよねー。とりあえず寮は変えないとね。」
「やっぱそうなるよな〜。この家結構思い入れあったんだけど。」
「そんな事言ってる場合じゃないよ、ガリさん」
田中の提案に対し呑気な事言ってるように聞こえる蒼弥だけど表情にはかなり焦りが見えた。
蒼弥に注意した作間さんの焦りの表情はもっとで。
全員が思っていた。やばいって。
「…私…この仕事辞める…」
「「「「「え？」」」」」
私の一言に一斉に反応する5人。
「これが出る頃にはもう関係無いって言い切れるようにしないと…。こんな事になったのにノコノコ続けられないよ…」
「でも…A…」
「まあまあ。早とちりする事無いよ。これよりでかい話題出たら揉み消せるし。」
「…たかだかJrの俺たちの事わざわざ事務所ももみ消さないですよね」
「まあまあ、瑞稀。落ち着いて。」
「落ち着ける訳ないじゃないですか。元と言えば田中さんがAを寮母なんかにするから…！」
「瑞稀！」
ヒートアップして立ち上がる瑞稀くんを宥める涼くん。
「…あ…ごめん…A…Aを責めてる訳じゃ…」
そうだ。瑞稀くんの言う通りだ。初めから私がこの仕事を受けなければこんな事にもならなかった。
落ち着きを取り戻した瑞稀くんはまた神妙な顔で椅子に座る。
話し合いはずっと平行線。
埒があかない。
しかし誰もどうすることもできない。
「じゃあ寮は変えるって方向で。頼むよー、A。A辞めたら新しい寮母雇わなきゃダメになるから。」
そんな事を言いながら帰って行く田中。
とりあえず6人で田中を見送ったけど、その後は誰も何も喋らなかった。
いや、喋る事ができなかった。この雰囲気で。
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作成日時：2023年3月22日 22時
