兄さん【ツイステ】 (ページ24)

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ジャミル9歳、A8歳頃

『！』

廊下を渡っていれば、
兄、カリムくん、母、父の姿が見えた。

カリムくんとお兄ちゃんはゲームをやろうと話していたらしい。
そこに父と母が向い

母が兄に向かって頭をぽかっと叩いた。

『うそ……』

お兄ちゃんはいつも叩かれてなんかない。
心配ないよ。という。
それも全て……全て偽りだったんだ。

『っっ!!!』

この時の私の顔は本当に酷かった。
部屋に入れば泣き崩れて。

『どうして気づいてあげられなかった？私なら止められたかもしれないのに。馬鹿……馬鹿馬鹿馬鹿!!!』

今まで以上に自分を恨みたかった。
ひたすら馬鹿って言い続けるしか無かった。

『くそっ!!!くっそ!!!』

自分を恨むような言葉しか出てこなかった。

それから高校に入るまでずーっと
私にも兄にも扱いは酷く、

心がズタボロになるだけだった。
私はカリムくんの妹様の従者をしていたけれど、
ミドルスクールに通っている時、

「カリム様の嫁として継ぐから、しっかり勉強しておきなさい」

そう唐突に言われたのだ。
は？としか言いようがなかった。
なんで私が？他にもいるじゃない!!!と
母に問いつめたかったが言えなかった。

"殴られるのが怖かったんだ"。

あれからエスカレートしていきついには殴られるようになった
逆らえば何をされるか分からない。
せめて弟達や妹達だけはと思い
私は一生懸命頑張った。

"つもりだったのに"

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