5年い組の問題児は馬鹿ではあれど、鈍感ではないようです【忍たま乱太郎】

唐突な運動会！？の段　続き ページ24

　『うぎゃぁあっ！ちょっ、一寸だけ止まって！！！一回止まって!!!!!


　いや、も、無理！!!………だぁから………！！』



　止まれっつってんでしょおぉお!?


　山田A、とっても泣きそうです。



その理由はいたって単純。



　「え〜？A、どうしたのー?」


　「ちょっと勘右衛門！止まってあげようよ〜」


　怖いのです！めちゃくちゃ怖いんです！



　現在、三人四脚の練習中なんですが。


　一番チビである私が真ん中になるのが妥当だという

　兵助の意見に沿って、

　私が真ん中になったわけなんですけど。


　真面目に怖い。



　兵助と勘右衛門の歩調に
必然的に引っ張られるわけだから、
めちゃくちゃ不安定な状態になる。

　

しかも、私は女子であることもあり

　体重が軽いため、自力で止めることができない！





　その状況を勘右衛門の奴、面白がってやがります。


　『ねぇ！？一回止まろ!?ねぇ！』



　「ごめん！何〜?聞こえない!」


　『このうどん野郎が!兵助、止めてお願い〜!!!』


　「それもそうだね」



　兵助が止まったことにより、私の体が前方に投げ出される。


　
　その勢いを利用して、勘右衛門の頭に

　思いっきり頭突きをかましてやる。



　ゴッと鈍い音がして、すかさず勘右衛門の悲鳴。



　「いったぁあ！！！！何するんだよ！？」


　『ふん！散々意地悪してきたくせによく言うわ!!本当に怖かったんだから!!』


　「あははは〜、ごめんねー。怖がるAって珍しいじゃん?つい新鮮で〜」


　
　勘右衛門、私は貴様にシャンプーが脱毛剤にすり替わってしまう呪いをかけた。


　いつか禿げろ。


　あざとく舌を出す勘右衛門に湧き出る殺意を抑えながら、そんなことを思った。

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