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私が匙を置いたのを見届けてから、少年たちはぼそぼそと食堂を出て行った。
変装君が退出するとき、立ち上がりざまに酷く冷たい
まるで虫を見るような一瞥をよこしてきたため、
こっちは白目で返してやった。
後悔はない。
余計に嫌われたかもしれないけれど、
ゼロもマイナスもそんな変わらないし、好きの反対は無関心だし。
……うん、強く生きよう(遠い目)
伊作君が温かいお茶を進めてくれた。
丁重にお断りしたのだけれど、黙って私を見ていた先ほどの女性が
有無を言わせない断定的な態度で迫ってきたため迫力負け。
温かいお茶を舐めていると、彼女が口を開いた。
「A様」
顔を上げると、潤んだ瞳と目が合った。
「数々の無礼を、どうかお許しください」
ぼんやりとみていた目がぎょっと見開くのを感じる。
彼女はそう言って、深々と頭を下げたのだ。
慌てるのはこちらのほうだった。
「おやめくださいなああ!?美人にそんなことされたら罰が当たっちゃう!!」
必死な声に、彼女が恐る恐るという風に顔を上げた。
美麗な顔には、戸惑いが浮かんでいた。どうすればよいのか分からないのだろうか、
困り切った顔をしている。
あ、そうだ。
閃いてみて、あんまりそれがよく思えたせいで笑ってしまう。
「じゃあ、こうしましょう」
私は彼女と目線をまじわせると、口を開いた
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凛(プロフ) - 更新待ってます! (4月21日 0時) (レス) @page42 id: c045f3c206 (このIDを非表示/違反報告)
ほまりあ - めっちゃくちゃ面白いです!!更新頑張ってください!応援してます! (12月13日 17時) (レス) @page40 id: c2cc9f3cdb (このIDを非表示/違反報告)
桜(プロフ) - らびさん» あぁあぁ…………!!私はなんて罪深いことを…!!すみません、レスが遅れました!!!これからもお待ちいただけると幸いです〜!!!コメント有難うございます!! (11月26日 21時) (レス) id: 17751e89f9 (このIDを非表示/違反報告)
らび(プロフ) - どうしよう、Sな伊作にハマりそうです😭とっても素敵♡ (11月12日 17時) (レス) @page28 id: a37f698238 (このIDを非表示/違反報告)
忍たま好き(プロフ) - 終わりなんですか? (11月4日 17時) (レス) @page39 id: 6c4f449978 (このIDを非表示/違反報告)
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作者名:桜 | 作成日時:2023年3月5日 0時