今回の天女様は特に取り扱い注意らしいです 暁の章 【忍たま】

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立場が立場なだけ私、可哀そうでしょ？って同情を引く真似をしたくなかった。

　捨てられたものにに縋りついて泣くなんて。
　私は自分を憐れむとともに、そんな自分を蔑んでいた。酷く酷く、軽蔑していた。







　……と、いった感じにおきまして。


　はあい！！冷静になりました！！こちらAです！
あんな風に感情のまま振舞ってしまったせいで、現在絶賛混乱中でございます！！
どうすればよいのかわからずそのまま涙を拭うふりをして、すっかり枯れた目を隠す。


　
　どうしようどうしよう。気まずい、気まずすぎる！！！


　いっそのこと、「なぁーんてね！ウへペロ♡」とかやっちゃう？？
　でもあんなに感じ悪く拒絶しちゃったりして！？



　あーー！！どうしよう！？




　「ねえ、天女様」


　頭上から降ってきた声に、ゆっくり面を上げると目力君と視線がぶつかった。

　それに一瞬、見とれる。

　まっすぐなその目で、わかる。何かを決めた目だ。


　「約束、しよう」


　私は何も答えず黙って続く言葉を待つ。



　「下級生に危害を加えないでほしい。絶対に」


　「……うん」


　目をそらさぬまま頷くと、それからは堰を切ったかのように溢れ出て来る。


　「妖術を人に使用しないでくれ。あれは人を踏みにじる」

　
　「うん」

　「先輩方を操らないで。傷つけないで」


　「うん」

　
　「先生のことも操らないで。疲れてるんだ」

　

「うん」



　「……俺たちの日常を壊さないで。」





　泣きそうな声が痛々しかった。





　「分かってるよ」




　

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