今回の天女様は特に取り扱い注意らしいです 暁の章 【忍たま】

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？？？side


　〜数刻前〜



　今日は、やけに月が綺麗だ。


　なんだか落ち着かない。
　天女と言葉を交わして以来、意味のない苛立ちと拭いきれない不信が手を取り合って、ずっと頭の端に存在し続けていた。




　私は、彼女が信用できるとは思えない。




　異常といって良いほどの戦闘力。
　

　戦闘中でも絶やさなかった能面のような笑み。
そして、時折見せる色の抜け落ちた物憂気な表情。



　………こちらを揶揄う楽しげな声。



　震える声、笑い声、真剣な声、不満げな声。
くるくる切り替わる表情にこいつは生きているんだな、と見て分かる当たり前のことを
何故か妙に納得して、感じた。




　その反面、食堂で見せた何もかも諦めたかのような疲れた顔。



　

砂を噛むように漠然とした「何となく」。そんな根拠も糞もない希望的観測で。


　少なくとも悪い奴にはみえなかった。

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