依存症。 (ページ5)

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情緒不安定、ページ5

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｢…北斗？｣
｢なに？｣
｢私、付き合う前より面白い女でいられないよ？｣
｢…いきなりどうしたの？｣

急にシュンとしたように前から思ってた事を話すと北斗は心配そうに私の腰に手を回して
私が股がっていてようやく同じ目線になっていて。
今度は私の目線をすくうように北斗が顔を覗き込む。

｢小説とか映画は好きだけど、前みたいな頭フル回転の言葉遊びは出来ないかもしれない｣
｢うん｣
｢むしろ"やば"とか"すご"とか語彙力なくなる｣
｢…うん(笑)｣
｢本当はそこら辺にいる女の子よりも面白くないし付き合って満足されたら、って考えるとやっぱり付き合わない方が良かったのかなとも思う。｣
｢…｣
｢好きになるのがこんなに苦しいなんて思わなかったよ｣
｢うん、｣

｢……北斗といると何もかもが怖い。｣

どんどん"好き"という感情が増えてくにつれ、
それに比例するように"いつ終わってしまうのだろう？"という恐怖も増えていく。

いつか来るその時の為に、少しでも気持ちが落ち込まないように好きを自制したい。
でもその自制はいとも簡単に壊れてしまうような脆いもので…。
そんな自分に呆れていなくなってしまうのも怖い。

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