依存症。 (ページ24)

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こっちの部屋へ歩いてくる音が近づいてきたから咄嗟に涙を拭うけど
それも遅くて部屋に入ってきた北斗にばれてしまった。

「…A？遅くなってごめんね」
「……どこ、いってたの」
「途中で友達とばったり会っちゃって」
「連絡、」

ここまで言って自分すごい面倒くさい女になってるなと思ったけど
今日は言いたい事が全部口に出てしまうみたい。

「あーっと、A携帯は？」

と言われたから机の上に伏せてた携帯を見ると
北斗からの着信が3件、

「友達と久しぶりに会ったから少し遅くなる」

というメッセージが入ってた。

「あ…」
「少しどころじゃなかったよね、ごめん」

私は今日お通夜だからと思いサイレントにしていた事を今思い出した。
通知で光る画面も机に伏せていた事で気づかなかったのだ。

「ごめんね北斗」
「ううん、それよりAはなんで泣いてたの･･･？」

北斗はそう言うと私の目尻にまだ残っていた雫を指で拭う。

私は北斗に優しくされたのと帰ってきた安堵、
なんでかさっきまでの気持ちを思いだしてしまってまた泣きそうになった。

情緒不安定すぎて嫌になりそう…。

私は床に座ってる北斗の上に跨がるように座って正面から抱きしめる。

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