イケナイ子… ページ30
○
『は？』
やめてほしくても手が固定されてるから抵抗できひんくて
口答えすることしかできひん
「このアト、俺が上書きしといたから。
あ、唇も。」
そういうて当たり前のようにしてくるキス
かと思ったら、触れるか触れへんかのとこで寸止め
『ちょ、顔近い。てか手離してや』
睨みつけて声のトーンを低くして言うとふはって笑って
おでこをくっつけてきて、そのまま話す
「旦那さんとは上手く言ってるん？」
『おかげさまで』
「えーーーおもんな」
『あんたが期待してるようなことにはならへんから』
すると、急に応えるぺースが遅なってまた沈黙
おでこが離され、手も解放される
黙ったままのんはやっとボタンを押してエレベーターは動き始める
ポーン
何も話さん背中を見てたらのんの階についてドアが開く
「あんたはそんなこと思ってて余裕なんかもしらんけど旦那の方はどうなんか考えたことある？
多分その人あんたがこういうことされてるって気付いてるで。
キスマークもばれてる思うし、」
私に背中を向けたまま偉そうに話すのんに腸が煮えくりかえる
『何であんたにそんなん言われなあかんねん！
結婚してへん若造にそんなん言う権利ないし、そんなん思うならもう関わらんといてや！』
「そんな言うんやったらええで。もう関わらん。
けど、…チュ こんな簡単にされてまうんやったらそう長続きせんで？」
『っ…』
「ほんならな、Aちゃん。俺とのキスこれで最後やったらええな」
誰もおらんくなったエレベーター
静かにドアが閉まり、完全な静寂
『腹っ…立つ、…』
溢れだした涙は止まらんくて、
それは悲しい涙でもなく嬉しい涙でもなく、
言い返すことができひんかった悔しい涙。
この小説をお気に入り追加 (しおり)
登録すれば後で更新された順に見れます 3374人がお気に入り
お気に入り作者に追加
この作品を見ている人にオススメ
違反報告 - ルール違反の作品はココから報告感想を書こう！(携帯番号など、個人情報等の書き込みを行った場合は法律により処罰の対象になります)
Amma(プロフ) - こうしんまってます！ (2018年1月10日 23時) (
レス) id: 642ec12424 (このIDを非表示/違反報告)
ジャス民 - このお話凄く好きです。更新待ってます！ (2017年11月3日 16時) (レス) id: 0ec8c9e272 (このIDを非表示/違反報告)
きらりジャスミン - すごくいいお話です。今にも泣きそう。これからも頑張ってください！応援しています!! (2017年9月17日 11時) (レス) id: 25e3ad396d (このIDを非表示/違反報告)
亜音(プロフ) - すごくおもしろいです！忙しいと思いますが、更新待ってます！頑張ってください！！ (2017年8月23日 10時) (レス) id: d816671f76 (このIDを非表示/違反報告)
なっぽ(プロフ) - すごく面白かったです！まだ、連載続きますよね？！すごく楽しみなので！頑張ってください！待ってます (2017年8月21日 16時) (レス) id: a6621daff5 (このIDを非表示/違反報告)
作品は全て携帯でも見れます
同じような小説を簡単に作れます → 作成
この小説のブログパーツ
作者名：マドレーヌ。
| 作成日時：2016年12月17日 23時
